運命の第7戦を前にするドック・リバースHC「秘密や魔法はない」

Sekou Smith/NBA.com

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1勝3敗から追いつかれたクリッパーズが第7戦へ臨む

ドック・リバース・ヘッドコーチはこういう状況を十分に経験しており、試合前に鼓舞するスピーチをしても大きな効果はないということを知っている。

ロサンゼルス・クリッパーズにとって、これほど大きなものが懸かった試合はなかった。9月15日(日本時間16日)のデンバー・ナゲッツとのウェスタン・カンファレンス・セミファイナル第7戦に勝てば、ロサンゼルス・レイカーズとのカンファレンス・ファイナルが待ち受けているのだ。

試合が始まれば、正しいボタンを押さなければならない。だが、リバースHCは試合前に『苦境の中で全力を尽くして1勝を』といったスピーチをするつもりはないようだ。

14日(同15日)の練習前に、チームに何を言うか問われると、リバースHCは「『さあ、勝とう』と言うよ」と述べた。

「熱狂的なスピーチは過大評価されている。それが続くのは3分ほどだ。それで燃え尽きる。そして3分後にはバスケットボールに集中しなければいけない。だから、秘密のスピーチみたいなものはないよ。それは映画の話だ」。

「実際は、チームをしっかり準備させなければいけない。これからの2日で我々がやることはそれだ。リードを奪うために我々がやってきたことを続ける。だが、秘密や魔法はない。バスケットボールをプレイするだけだ。しっかりと、ボールを動かし、自分たちにできるすべてをやる。大事なのはそれだけだ」。

指導者としてのこれまでのキャリアで、リバースHCは第7戦で浮き沈みを経験してきた。どのチームも、どんなシナリオも、どんな流れも、それぞれ独特だということを分かっている。だからこそ、チームが陥った苦境を分析するのに他と比較するのは難しい。クリッパーズはシリーズを3勝1敗とリードし、第5戦と第6戦でそれぞれ二桁点差を奪いながらも逆転負けした。

プレイオフでの経験が豊富な選手たちが多いチームだが、核となるグループが一緒にポストシーズンを戦うのは初めてだ。それだけに、リバースHCはその経験に頼ることはないと話している。

昨季トロント・ラプターズでファイナルMVPに輝いたカワイ・レナードを擁するクリッパーズだが、リバースHCは「カワイにはこのチームとの経験がない」と、ほかのすべての選手と同じように、彼も苦しい状況にあると話した。

「彼は動じない。ただ、良いプレイをするかどうかの保証はできない。彼も人間だからね。選手はみんな人間なんだ」。

「ただ、彼にとって(第7戦が)あまりにも重要な瞬間というわけではないことは分かっている。それをわかっているのは気が楽だよ」。

原文:Doc Rivers: No magical Game 7 speech planned or needed for LA Clippers by Sekou Smith/NBA.com(抄訳)​


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