2007年、デロン・ウィリアムズが中心だったユタ・ジャズは、プレイオフでウェスタン・カンファレンス・ファイナルまで勝ち進んだ。これは、ジョン・ストックトン&カール・マローン時代以降最高の結果だった。
2月13日(現地12日)にソルトレイクシティのビビント・アリーナで行なわれたミルウォーキー・バックス戦を会場で観戦したウィリアムズは、試合中、放送席に飛び入りゲストとして招かれ、当時のチームと現在のチームとの違いについて聞かれ、こう答えた。
「自分たちの頃はウェストの4位くらいを争っていたけれど、今のチームは当時よりも強い。試合を圧倒できている。シーズン序盤は勝ち負けが続いたけれど、そこから素晴らしいプレイで快進撃を見せている」。
バックス戦では、4選手(ルディ・ゴベア、ジョー・イングルズ、ドノバン・ミッチェル、ジョーダン・クラークソン)が25得点以上を記録し、129-115で勝利した。これは球団史上初の快挙で、ABA(American Basketball Association)とNBAが統合された1976年以降8回しか達成されていない記録だ。
ウィリアムズは「これはチーム全員で努力している結果」とコメントした。
「このチームはドノバンとルディだけではない。全員がプレイを決めている。しっかり組織されたチームで、全員が同じ目標を持っている。自分が在籍した当時のチームに似ている。僕たちも良いチームだった。優れた選手も揃っていて、全員がチームのために力を尽くした」。
ウィリアムズは、上記以外にも現在のチームについて次のように述べている。
ミッチェルについて
「彼は素晴らしいキャリアを送っていて、カリスマ性もある。模範を示してチームを引っ張り、ハードにプレイしている。彼のプレイが全てを物語っているよ。リーダーシップの部分で今季ステップアップした。シャック(シャキール・オニール)に批判されたようだけれど、プレイで反論している。彼がチームを引っ張って、見ていて面白い試合をしている」
ゴベアについて
「彼は今季平均14得点、14リバウンド、2ブロック以上を記録しているけれど、彼の貢献度はスタッツに表れないものもある。スタッツに反映されないプレイは、対戦相手のショットを阻んでいる部分で、彼がレーンにいると、相手もキックアウトしないといけなくなる。スタッツに反映されない部分でもインパクトを残している選手だね。シャックはビッグマンに関して批判することが多いのだと思うよ。特に、現代型のビッグマンに関してはね。彼が選手を批判する姿を見るのは残念だけれど、実績を残しているシャックだから言えること。誰も彼には物を言えない」
ジャズの3ポイントショットについて
「調子の良し悪しはある。僕がリーグでプレイするようになった当時は、フェニックス・サンズとドン・ネルソンが率いたゴールデンステイト・ウォリアーズくらいしか、素早くショットを放つチームはなかった。ジェリー(スローン)の時代はショットクロック残り11秒になるまでショットを放たない方針だったし、彼は3Pを好まなかった。今はそれが変わって、ショットクロック残り11秒でも3Pを放つ。分析情報が重要なのだろうし、僕はそこまで賢くないからわからないけれど、それ(3Pの多投)には理由がある。だから、多くのチームのオフェンスが機能しているんだ」
ウィリアムズは、2011年にジャズからニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン)にトレードされたが、ユタの住まいを手放していない。2018年には、ジャズに在籍していた当時のヘッドコーチだったジェリー・スローンと再会し、スローンの辞任と自身のトレードの原因になった振る舞いを謝罪した。引退し、36歳になったウィリアムズは、球団の新オーナーに就任したライアン・スミスとも良好な関係を築いている。今後は、ジャズのホームゲームに頻繁に足を運びたいと話している。
原文:Deron Williams likes what he's seen from Mitchell, Gobert and this 'really dominant' Utah Jazz team by Jazz.com(抄訳)