[インタビュー]デニス・スミスJr.「とにかくチームを勝たせたい」(西尾瑞穂)

Mizuho Nishio

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10月30日(日本時間31日)に行なわれたダラス・マーベリックス対ユタ・ジャズの試合後、今季注目の新人ポイントガードの一人、デニス・スミスJr.(マーベリックス)に単独インタビューを敢行した。

先日インタビューを行なったロンゾ・ボール(ロサンゼルス・レイカーズ)とは異なるキャラクターの持ち主であることが伝わってくるやり取りとなった。


――あなたのプレイスタイルはラッセル・ウェストブルック(オクラホマシティー・サンダー)やデリック・ローズ(クリーブランド・キャバリアーズ)に例えられますが、あなた自身は自分のプレイスタイルをどう説明しますか?

コート上で自分ができることを何でもやって、とにかくチームを勝たせたいと思ってプレイしている。それが僕のプレイスタイルだ。

――NBAデビューから8試合(※取材時点)が終わりました。現時点におけるあなたの強みは何でしょうか?

ペイントに侵入し、そこから周りの選手にパスを供給していることだ。できるだけ多くのチームメイトがボールを触れるように気を配っている。

――今シーズン中に改善していきたい課題は何ですか?

シュートのリリースをもっとクイックにしたい。

――今シーズンの新人王を獲得する自信はありますか?

もし新人王になれたら、それは嬉しいことだと思う。でも、今は1試合でも多く試合に勝ちたいと思っている。

Dennis Smith Jr. Mavericks
取材したこの日(ジャズ戦)は2得点と不調だったが、9試合出場時点(現地11月6日)での平均得点は新人6位の13.3点と得点力を発揮している Photo by Mizuho Nishio

――これまで対戦した選手の中で最もインパクトがあったのは誰ですか?

マイク・コンリー(メンフィス・グリズリーズ)だ。彼は真のプロフェッショナルだね。

――あなたのチームにはベテラン選手が多いですが、誰が一番面倒見が良いですか?

一人に限定するのは難しい。JJ・バレア、ウェスリー・マシューズ、ハリソン・バーンズ、デビン・ハリス……彼ら全員がそれぞれの経験を僕に教えてくれる。彼らにとても助けられているよ。

――今シーズンの目標は?

プレイオフ進出だ。

――3年後、アメリカ代表の一員として2020年の東京オリンピックでプレイしたいと思いますか?

そうなればクールだと思う。でも、今はマブスに1試合でも多く勝利をもたらし、チームをプレイオフに導くことに集中している。

――日本について何か知っていることはありますか?

あまり多くのことは知らないけれど、テレビアニメの『NARUTO』は観ている。それから、ラーメンは僕の好物のひとつだよ。

――最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

日本の皆さん、いつも応援してくれてありがとうございます。ぜひダラスまで僕の試合を見に来てください。僕もいつか日本で試合をしたいと思っています。


取材時点でのチーム状況(1勝7敗)とこの日の敗戦を受けて、試合後のスミスJr.はとても落ち込んだ様子だった。彼は非常に競争心が高く負けず嫌いな性格で有名なので、自らの現状に落胆の色を隠せないのも当然だろう。

しかし、インタビューが進むにつれて徐々に笑顔も見られるようになり、最後は彼のほうから「ありがとう」と言って手を差し出してくれた。

このインタビューを通して、試合中に見せる派手なダンクとは裏腹に、スミスJr.はとても謙虚で内面が成熟した選手なのだという印象を受けた。そういった意味では、先日インタビューしたロンゾ・ボール(ロサンゼルス・レイカーズ)とは正反対のキャラクターだと言えるかもしれない。

今年のNBAドラフトで再建期のチームに入団し、ポジションも同じポイントガードだが、性格は対照的なスミスJr.とボール。彼らが今シーズン終了時にどのような結果を残しているのか、注目だ。

文:西尾瑞穂 Twitter: @jashin_mizuho Instagram: jashinmizuho

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