1年前、ブラッドリー・ビールはワシントン・ウィザーズがイースタン・カンファレンスの「ベストチーム」だと称した。ウィザーズがそういった主張をしたのも、だが実際にはその座を手にすることができなかったのも、初めてではない。昨季のウィザーズはイーストで8位となり、プレイオフのファーストラウンドで敗退した。
イーストでプレイオフに進出したその他の7チームとのレギュラーシーズンでの対戦で、ウィザーズは14勝13敗と勝ち越している。ウェストのプレイオフチームのうち、6チームから勝利をあげた。守備のリーグ上位10チーム相手の攻撃(10位)と、攻撃のリーグ上位10チーム相手の守備(9位)でともにトップ10入りしたのは、ウィザーズのほかにゴールデンステイト・ウォリアーズだけだ。
ウィザーズは、ベストの相手と渡り合うことができたのである。彼らが生かせなかったのは、そうではないチームとの試合だ。
昨季のレギュラーシーズンで負け越した12チームとの対戦で、ウィザーズは20勝15敗という成績だった。これは、勝ち越した18チームの中で最低の数字だ。勝ち越したチームとの47試合で、100ポゼッションあたり平均106.6得点をマークしているが、負け越したチームとの35試合でも107.4得点と数字がそう変わっていない。
ウィザーズが8位に転落した一方で、トロント・ラプターズがイーストで1位となったのは、負け越した12チームとの対戦でリーグ最多の35勝2敗という成績だったことが大きい。
過去5シーズンにわたって優れたチームだったウィザーズだが、2010年からの4年間で3人のドラフト上位指名選手(ウォール、ビール、オットー・ポーターJr.)が加わって以降、ポストシーズンの最高成績は2017年のカンファレンス準決勝にとどまっている。
ウォール、ビール、ポーターJr.は、それぞれ25歳から28歳だ。これからまだチャンスはある。だが、経営陣が大きな動きに出る前に彼ら主軸にどれだけの時間を与えるかは分からない。再び5位以下に終われば、新たな方向に動き出す理由となるかもしれないのだ。
ウォール、ビール、ポーターJr.のサラリーにより、ウィザーズは主軸に多くを加えることができない。オフシーズン最大の補強はドワイト・ハワードとの契約だったが、彼はこの3年間で3チームから切り捨てられた選手だ。
ハワードにはまだ、昨季15位だった守備を改善する力がある。だが、すでにケミストリーが欠けているチームにおけるケミストリーは小さくない問題だ。
ウォールが健康であれば、昨季14位だった攻撃の助けとなる。昨季の彼は41試合を欠場しただけでなく、出場しても成績が彼本来の出来ではなかった。オフシーズンに加わったジェフ・グリーンとオースティン・リバースは、ベンチの力を高める。ポーターJr.がより大きな役割を担うことも助けとなるだろう。
ウィザーズは39年にわたって50勝未満に終わり、ファイナルに進めていない。前者はリーグ最長、後者もリーグ2位(1位はロサンゼルス・クリッパーズの48年)の長さだ。ウィザーズが最後にファイナルを戦ったのは、2年連続で進出した1978年と1979年が最後である。
その39年間、そしてここ数年だけを考えても、ウィザーズは自分たちを証明することにハングリーにならなければいけない。それはリーグ上位のチームとの試合だけではなく、順位表の下にいるチームとの試合でも同様だ。
原文: Deeper Wizards again full of potential ... and self-confidence by John Schuhmann/NBA.com(抄訳)
🏀 NBA 18-19シーズンをRakuten TVで楽しもう