試合最初のプレイが物語っていた。ディアンドレ・エイトンが高い位置でスクリーンをかけてから、クリス・ポールのバウンズパスを受けてリングに向かい、レイアップを決めてアンドワンを手にする。
NBAプレイオフ2021 ウェスタン・カンファレンス・ファイナル(西地区決勝)のフェニックス・サンズ対ロサンゼルス・クリッパーズ第4戦、エイトンはイビツァ・ズバッツとクリッパーズを相手にペイントを支配した。84-80で勝利したサンズは、3勝1敗でNBAファイナル進出にあと1勝と迫っている。
試合後、エイトンは「正直、前回の試合(第3戦)でやられたからね」と話している。
「ズバッツが素晴らしい仕事をし、攻守両面で存在感を発揮した。それに正面から取り組み、競ったり、挑戦できるかは僕次第だった」。
エイトンは9本のオフェンシブリバウンドを拾い、サンズの攻撃機会を増やした。41分間の出場でプレイオフ自己最多の22リバウンド、4ブロックを記録している。バスケットに向かってアグレッシブさを保った。
サンズのポイントガードであるポールは、エイトンがそういう心構えなのを知っていた。本人いわく、シュート練習の際にペイントを任せろと言われていたという。
ポールは「彼には『分かった。デカいの、任せたぜ』と言ったんだ」と話した。
エイトンはこのカンファレンス・ファイナルで平均20.3得点、13.5リバウンド、1.8ブロックを記録している。今プレイオフのフィールドゴール成功率は70.9%だ。
ポールは「彼の成長を見ると、鳥肌が立つよ」と話している。
その成長を大きく助けたのがポールだ。当初は衝突した両選手だが、今では強力なピック&ロールのタンデムを形成している。今は互いをリスペクトしているのだ。
2018年のドラフトでサンズに全体1位で指名されたエイトンは、誰よりも自分を後押ししてくれているとポールに感謝している。ポールと一緒のチームになったことが、「僕のキャリアに起きた最高の出来事」と話しているのだ。
そして、サンズがNBAファイナル進出にますます近づくなかで、ポールはエイトンが成功するのを見て楽しんでいる。
「純粋に彼のことが、彼という人が大好きなんだ。全米の視聴者が、彼が何者で、なぜ全体1位指名だったのかを知るようになっている。彼に起きていることのすべてを見ていると、これ以上幸せなことはないね」。
原文: Deandre Ayton paints a masterpiece as Suns get closer to erasing Clippers by TOM GATTO/Sporting News.com(抄訳)