ブルックリン・ネッツは、2013年に成立させたトレードでドラフト指名権を失った影響により、チーム再建案をゆっくりと進めるしかなくなった。仮に同じポジションの選手が重複する結果になったとしても、獲得可能な選手を集める手法を取るようになった。
現在のロスターで言えば、すでにジェレミー・リンを保持しているのにロサンゼルス・レイカーズからディアンジェロ・ラッセルを獲得した手法がその一例にあたる。
しかしラッセルは、リンと自身はポイントガードではないと考えている。互いにボールをシェアし合う、万能型のガードと見ているようだ。
先週ラッセルは、ゲータレード年間最優秀アスリート賞関連のイベントで『Sporting News』の取材に応じ、リンとの共存について「上手くいくと思う」と語った。
「自分たちは、ただプレイするだけ。どちらかがボールを持てば、オフェンスを引っ張る。僕は彼に足りない部分を補えるし、彼も自分に足りないものを補ってくれる。彼はポイントガードでもシューティングガードでもない。それは自分にも言えること。僕たちは最善の方法を見つけ出そうとするバスケットボール選手だ」。
ラッセルは昨季レイカーズで平均15.6得点、4.8アシストという成績を残したが、チームが2017年ドラフト全体2位でロンゾ・ボールを指名することを決断後、ネッツにトレードされた。レイカーズの2年では浮き沈みも経験したが、ラッセルは古巣に対し恨み辛みの感情はないと言う。
「もう過去のこと。たくさん学んだし、自分は新たな機会に気持ちを切り替えているよ。チームが変わるというのは、環境が一変するということ。ブルックリンは初日から僕を温かく迎え入れてくれた。これからが楽しみだよ」。
そのラッセルとチームメイトになったリンは、昨季ハムストリングと足首の負傷に苦しみ、僅か36試合の出場に終わったものの、平均14.5得点、5.1アシストを記録した。ケニー・アトキンソン・ヘッドコーチは、ラッセルにリンとの同時起用を伝えたという。
ロサンゼルスで苦しんだ経験を持つラッセルは、ブルックリンで指揮官としてのチャンスを掴むまでにアシスタントコーチを7年務めたアトキンソンHCに親近感を持っていると話す。
ラッセルは「コーチとは頻繁に話をしている。先週も話したよ。彼は素晴らしい人。ハードワーカーで、自分の力を証明しようという気持ちを持っている。ACを長く務めた人で、苦労してきた。信頼できるし、コーチの話なら僕も聞く」と語った。
「これまでの経験が自分に足りなかったものを補ってくれた。それで今の自分があるんだ。そう考えているよ」。
ラッセルは、ネッツが若手を中心に起用し、今後数年は低迷期が続く可能性も理解している。しかし、レイカーズ時代の経験から再建期にある球団の苦労を知り尽くしているからこそチームのプランに驚かず、受け止められているのだ。
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