[杉浦大介コラム第65回]オールスターに選ばれるべきだった選手たち:(5)ジョエル・エンビード

杉浦大介 Daisuke Sugiura

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Joel Embiid
ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・76ers)

イースタン・カンファレンスのメンバーはほぼ順当な選出であり、筆者もこれと言って異論はない。ただ、そんな中でも、「エンビードが出てくれればより興味深いオールスターになったのに」と漏らしたファン、関係者は少なくなかった。

ドラフトから3年目にしてついにプロデビューした22歳の大器は、今季序盤からゴール周辺でダイナミックなプレイを披露。攻守両面で優れた数字を残し、ついに上昇を始めた76ersの希望の星となった。

「またしてもより多くの票が無視されてしまった」。

愛嬌あるキャラクターも好評を博しており、オールスター落選後には、アメリカ大統領選挙とかけたのであろうこのツイートでまたファンを喜ばせた。

プレイの中身は濃いとは言っても、最初の47 試合中16戦に欠場し、平均25.4分の出場時間はやはり物足りない。ほぼフルシーズンで活躍してきた選手が報われるべきで、今回はエンビードの落選は適切だった。

ただ、そんな限られたプレイ時間ながら、これだけの話題を呼んできたことがスター性の何よりの証明。ケガの再発さえなければ、未来は間違いなく明るい。カメルーン出身の新スターは、あるいは1年後には、イースト代表の中でも最大級の輝きを放っているかもしれない。

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文:杉浦大介  Twitter: @daisukesugiura

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東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している。