[杉浦大介コラム第65回]オールスターに選ばれるべきだった選手たち:(4)デイミアン・リラード

杉浦大介 Daisuke Sugiura

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Damian Lillard
デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)

「今後ロスター枠が拡大されるなら、その枠は“デイミアン・リラード・スナブ・スポット”とでも呼ばれるべき。彼より落選が得意な選手はいない」。

1年前、『ESPN.com』のイスラエル・グティエレス記者のそんな記述を紹介したのは記憶に新しい。そのリラードはまたも落選し、3年連続の“Snubs”リスト入りした(※)。今季はリーグ8位の平均得点を残しながら、得点ランキングでトップ10入りしている中でオールスターに選ばれない唯一の選手になってしまった。

※2015年オールスターは発表当初は漏れたが、故障者の代役という形で出場している

もっとも、今回は仕方ない部分もある。昨季はプレイオフ2回戦に進む躍進を見せたブレイザーズだったが、今季は現在ウェスタン・カンファレンス9位という期待外れの成績。同僚のC.J.・マッカラムとともに、リラードの守備意識の低さを停滞の原因として挙げる声も少なくない。

そんな状況下で、ラッセル・ウェストブルック(オクラホマシティ・サンダー)、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン(ともにゴールデンステイト・ウォリアーズ)といったウェスタンが誇る強力ガード陣の後塵を拝したのは仕方ない。

ただ、すべてを理解した上でも、現役有数の勝負強さを誇るリラード不在のオールスターに寂しさを感じるのも事実ではある。26歳のスコアリングガードは、常に論議を呼び起こすだけの存在感を持つスターに成長したということなのだろう。

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文:杉浦大介  Twitter: @daisukesugiura

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東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している。