[杉浦大介コラム第63回]2016-17シーズン序盤戦アウォード:(2)新人王

杉浦大介 Daisuke Sugiura

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序盤戦 新人王

ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・76ers)
平均18.4得点/FG成功率46.8%/3P成功率41.4%/FT成功率75.6%/1.8アシスト/7.4リバウンド/2.4ブロック

2016年ドラフト組が軒並み苦しんでいる中で、ついにNBAデビューを飾った2014年の全体3位指名選手、エンビードがダントツの実績を残している。

平均得点、リバウンド、ブロック、ダブルダブルの数はすべて全ルーキーの中で首位。出場時間は平均24.5分と制限が設けられている中で、これほどの数字を残してきたのは見事としか言いようがない。イン&アウト両方で得点できる多才さ、抜群のスター性もあって、エンビードは長らく再建を続ける76ersの希望の光となった。

30戦中10戦を欠場していること、76ersが今季もリーグ最悪の勝率で沈んでいることなど、エンビードにもマイナス要素はある。かといって、新人王候補のライバルになる選手がほかに存在するわけでもない。

エンビードの同僚であり、今年度ドラフト全体1位指名選手のベン・シモンズは故障休養中。評判高かったブランドン・イングラム(ロサンゼルス・レイカーズ)、クリス・ダン(ミネソタ・ティンバーウルブズ)もプロへの適応に苦しんでいる。

あえて対抗馬を挙げるなら、デンバー・ナゲッツの戦力になっているジャマール・マレー、いきなり全試合に先発出場しているドマンタス・サボニス(オクラホマシティ・サンダー)か。しかしこの2人もエンビードを脅かすには至らず、新人王争いは一頭体制が今後も続きそうだ。

※成績はすべて現地12月26日のゲーム終了時点

MVP新人王最優秀守備選手MIP

文:杉浦大介  Twitter: @daisukesugiura

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東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している。