PJ・タッカーはより多くの出場時間を与えてくれるチームへのトレードを願っていた。それが実現せず、今度は公の場での発言で罰金処分を科されている。
NBAは2月15日(日本時間16日)、ロサンゼルス・クリッパーズからのトレードを公に要求したとして、トレードデッドライン(トレード期限)前の公の発言について、7万5000ドル(約1125万円/1ドル=150円換算)の高額罰金処分をタッカーに科したことを発表した。
タッカーは2022-2023シーズンの前にフィラデルフィア・76ersと3年契約を結んだ。しかし、2023-2024シーズンにジェームズ・ハーデンを巡る取引でトレードされた。クリッパーズに加入してから、タッカーは出場わずか12試合。先発出場はない。1試合平均14.4分間の出場は自己最少だ。
タッカーはケガがなく、出場可能とされているにもかかわらず、11月27日(同28日)からクリッパーズの試合に出ていない。『ClutchPoints』によると、ジャージーを着てベンチに座るようになったのは、トレードデッドラインが過ぎてからだ。
クリッパーズはタッカーの契約をバイアウトし、別のチームと契約できるようにすることはしないと報じられている。
なぜPJ・タッカーに罰金処分が科されたか?
タッカーは2月6日(同7日)の『ESPN』で、「積極的にトレードされようとしている」と報じられた。トレードデッドラインを過ぎてクリッパーズのロスターに残ってからは、ClutchPointsのインタビューで不満を表し、クリッパーズでの現在の役割に耐える必要はないと考えていると話した。
2月14日(同15日)のClutchPointsで、タッカーは「自分がこういう経験をすべきだとは思わない」と述べている。
「自分がここに来ることを望んだのではない。僕が求めたことではないんだ。ここにトレードしてくれと要求したわけじゃない」
タッカーはClutchPointsで、76ersからのトレードを要求したことはないとし、「自分が対処しなければいけないことではないと思う」と話した。
「もっと若く、試合になかなか出られず、分かろうとしていたころは理解していた。自分の力を、チームにもたらせることを磨いた。対処しなければいけないことだね。でも、こういうものだ」
タッカーはボーンズ・ハイランドとオールスターブレイク後にチームに戻る見込みと報じられている。クリッパーズのタロン・ルー・ヘッドコーチはClutchPointsで、両選手が出場機会を求め、定期的な出場時間を得られるチームへの移籍を望んでいる様子なのは理解していると話した。
タッカーは3年契約の最終年。2024-2025シーズンは年俸1150万ドル(約17億2500万円)のプレイヤーオプションだ。しかし、彼がこのオプションを行使する可能性は極めて低いと見られる。
原文:Clippers' P.J. Tucker fined $75,000 after publicly requesting a trade(抄訳)
翻訳:坂東実藍