クリッパーズがカワイ・レナードとポール・ジョージの入団会見を実施

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カワイ・レナードとポール・ジョージという組み合わせは、クリッパーズを天国のような場所にすることになるだろう。似たサイズ、スキル、攻守ともに勝利につながるプレイができる2人ではあるが、7月24日(日本時間25日)に行なわれたロサンゼルス・クリッパーズの入団記者会見で最初に見せたケミストリーは、修正が必要だった。

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どの会見でもある、新チームのジャージーを持ち上げて写真撮影が始まったのだが、何か選手たちの立ち位置に違和感が生じていた。そこでリーグ屈指のヘッドコーチあるドック・リバースHCの登場だ。

カワイ・レナードとポール・ジョージの立ち位置を入れ替え、レナードが2番を、ジョージが13番をそれぞれ掲げ、ロサンゼルス中心部の市外局番である『213』が完成した。もちろん、同じ街にあるライバルチームへのメッセージでもある。

そのメッセージが本当に相手に伝わるには、この2つのジャージーがロサンゼルス・レイカーズと共同で利用しているステイプルズ・センターの天井に吊るされる日が来なければならない。クリッパーズのこのディスアドバンテージは変わらない。永久欠番化されているクリッパーズのジャージーは無く、それは一度も優勝経験がなく、レイカーズよりも強い時期であっても人気ではなかなか勝てない、その歴史を物語っている。

しかし、もしレナードとジョージのコンビがロサンゼルスでのクリッパーズ優勝パレード開催を実現し、2人のジャージーが永久欠番化されたら本当に凄いことになるだろう。もちろんそのときの並び順は『2-13』だ。

それまではとにかく、結果を出す必要がある。しかし少なくとも7月24日(同25日)はクリッパーズが話題の中心となったことは間違いない。ジョージとレナードは初めてチームメイトとして公にコメントし、元レイカーズ選手で現在はクリッパーズのアドバイザーを務めているジェリー・ウェストは「クリッパーズにとって素晴らしい日」とコメントした。

ローレンス・フランク球団社長も「歴史的に重大な瞬間」と同意し、スティーブ・バルマー会長は「ワクワクしている!」と熱狂的にコメントした。

特にバルマー会長とクリッパーズが興奮しているのは、シックスマン賞常連のルー・ウィリアムズ、ローポストで活躍できるビッグマンのモントレズ・ハレル、しつこいディフェンスで有名なパトリック・べバリー、若手シューターのランドリー・シャメットといった、すでにある程度出来上がっているロスターにレナードとジョージが加わることだ。クリッパーズはスーパースターなしで、昨シーズン48勝をあげている。今シーズンはそこにふたりのスーパースターが加わるのだ。

レナードとジョージは過去にチームメイトになる可能性が実はあった。ジョージが当時インディアナ・ペイサーズに所属し、ルーキーとして将来性を感じる活躍をしていたときだ。そして直後の2011年のNBAドラフトで、ペイサーズはレナードを指名。しかし、結果的にペイサーズはドラフト当日にレナードをサンアントニオ・スパーズに送り、ジョージ・ヒルをトレードで獲得した。

ジョージは「最初にカワイを指名したとき、僕は少し懐疑的でした」と当時を振り返る。

「カワイは自分のポジションの選手だったので、そこで競い合わないといけないことに少し緊張していました。彼がどんな選手に育っていったか、自分がどんな選手に育っていったかを今になって考えてみると、あのまま一緒にプレイできたら良かったなと思っています。インディアナで特別なチームを作れたでしょう」。

「でも今はこうしてふたりでLAにやってきて、一緒にプレイすることが運命だったかのように感じています。実現させます。特別な何かの一部になりたい、特別な何かを築きたいと思っていました。結構、これ最高ですよね」。

レナードとジョージはLAの高校時代からの知り合いで、お互いのプレイスタイルや試合に取り組む姿勢に敬意を抱くようになり、ともにオールスター選手へと成長していった。レナードがクリッパーズと面談した際には、コンビを組めるスター選手を要求。彼とクリッパーズは獲得可能な候補リストをあげていったが、何度やっても同じ名前にたどり着いていた。

レナードは「ポールとはこれまでもずっと一緒にプレイしたいと思っていました」と語る。

「こうして一緒にクリッパーズにやってきて、特別なチームを作ることができます。ここで歴史を作ることができます。それをやるに値するチーム。とても興奮しています」。

原文:Kawhi Leonard, Paul George eager to make history for Clippers by Shaun Powell/NBA.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ