優勝候補としてNBAバブルに入った、新生ロサンゼルス・クリッパーズは、球団の歴史を繰り返すことを避けたいと望んでいるだろう。
カンファレンス・ファイナル進出を懸けた試合で、クリッパーズは通算0勝7敗。9月13日(日本時間14日)のデンバー・ナゲッツとの第6戦でも、96-111で敗れている。2試合連続で、第3クォーターで二桁点差をリードしながら逆転負けした。
第5戦では15点リードから屈した。そして第6戦では、後半に35-64と19点差をはね返され、15日(同16日)の第7戦に持ち込まれている。
大量リードを失う今シーズンのクリッパーズの傾向は、プレイオフになっても続いている。今季、15点差以上を失って逆転負けしたのは7試合だ。ダラス・マーベリックスとのファーストラウンドでは、21点リードをひっくり返された。
2試合連続で後半に崩れ落ちたにもかかわらず、ポール・ジョージはこのシリーズ、そして今シーズンの運命がまだクリッパーズの手にあると信じている。
ナゲッツとの第6戦で33得点をあげたジョージは、試合後に「何が待っているかは分かっている」と話した。
「僕らは、対戦相手として彼らには最大限の敬意を払っている。でも、僕は僕らにチャンスがあると思っている。僕らの(勝ち上がりを予想する)オッズが好きだ。自分たちのことが好きだ。仕上げられるかどうかは、僕たち次第さ」。
カンファレンス・ファイナルに勝ち進めば、初進出となるクリッパーズにとって歴史的な意義があるだけでなく、ステイプルズ・センターのライバルであるロサンゼルス・レイカーズとの対戦になる。レイカーズは12日(同13日)、ヒューストン・ロケッツに第5戦で勝利し、すでにカンファレンス・ファイナル進出を決めている。
ナゲッツ相手に一度は3勝1敗とリードしながら、それを失ったクリッパーズは、大舞台で崩れ落ちるかもしれないという懐疑的な目に立ち向かうこととなる。
ジョージは「このグループは団結を保っている」と述べた。
「運転席にいるのは、まだ僕たちだ。パニックモードにはなっていない。第7戦がある」。
ファイナルMVPを2度受賞しているカワイ・レナードは、「僕らはただ行き詰まってしまっただけだ。あの第3Qでね。それだけだ」と話している。
「僕らはペイントに入り、パスを続けた。少し停滞してしまい、ショットを打てなかっただけだ」。
昨季、フィラデルフィア・76ersとのイースタン・カンファレンス・セミファイナルでブザービーターの決勝ショットを沈めたレナードほど、第7戦での重圧を知っている者はいない。一方で、ナゲッツはプレイオフの歴史で初めて、4シリーズ連続(※昨プレイオフの2シリーズを含む)で第7戦を戦うことになったチームだ。
第7戦に向けたレナードのチームメイトに対するメッセージはシンプルなものだった。レナードは「すべての試合がプレッシャーだ」と話している。
「とにかくコートで全力を尽くさなければならない。細部に注意を払い、守備でしっかりコミュニケーションを取って、実行しなければいけない。僕らにできるのはそれだけだ。試合に臨み、ハードにプレイして、ゲームプランをしっかりと把握しておくことだよ」。
原文:Clippers not panicking despite blowing 3-1 series lead to Nuggets by Sekou Smith/NBA.com(抄訳)