クリス・ポールはヒューストン・ロケッツでジェームズ・ハーデンと組むことで、バスケットボールを分け合うことの問題が生じるとは考えていない。両選手共にボールを持ちたがると見られていることは理解しているが、新たなチームメイトと同時出場することへの心配はないようだ。
「こういうことはあまり言いたくないけど、そういうことを言っている人は明らかにちゃんと試合を見ていない」と、ポールは『ザ・ヴァーティカル』に語った。
「『ボールを持ちすぎ』と言われるけど、最終的にはチームが必要としていることをやることが大切なんだ。もし3ポイントシューターがいて、コーチがスリーを打つためにその選手を起用したら、『あいつはただの3ポイントシューターだ』って言うのか? 実際のところ、ドリブルしながら何かを生み出せる能力を持った選手がいるのは素晴らしいことだよ」。
ポールはキャリア通算1万アシスト目前で、ハーデンは2シーズン連続でMVPの投票で2位となっている。ハーデンは2016-17シーズンに平均11.2アシストを記録してリーグのアシスト王に輝き、ポールは9.2アシストでリーグ6位だった。両者が一緒のチームでプレイすることでその数字は下がると考えるのが当然である一方、マイク・ダントーニHCが採用しているシステムでは大量の得点とアシストが生まれるのもまた事実だ。
今シーズンは、オリンピックでしていたようにボールを持たない時間を増やすことをポールは考えており、そうすることで彼とハーデンは終盤をよりフレッシュな状態で迎えられるはずだ。
「毎晩プレイを生み出し続けないといけないことがどれだけ大変かはわかっている。そのプレッシャーを少し分散させることを彼とは話しているよ」とポールは語っている。
ポールは6シーズンを過ごしたロサンゼルス・クリッパーズからこのオフに移籍してきたが、クリッパーズ時代は一度もウェスタン・カンファレンス決勝に進出できなかった。試合を常にコントロールしたがると言われるようになり、それが移籍することの理由のひとつでもあったことを彼は認めた。
「確実に変化が必要な時期だった。確実に変化が必要な時期だった」と、ポールは念を押すようにコメントした。
ポールはヒューストンでカーメロ・アンソニーとプレイすることも望んでいたが、それは最終的に実現しなかった。しかし、アンソニーを獲得できなかったことは気にせず、ポールは新たなチームとともに前進することだけを考え、自身初のウェスタン・カンファレンス決勝進出を目指す。
「未来に何が起こるかは何もわからないよ。シーズンが終わればフリーエージェントだ。それが現実さ。メロは今新たなチームにいることを喜んでいて、それだけでも僕は嬉しいよ。彼には彼のチームがあって、僕にも僕のチームがある。それだけさ」とポールは言う。
ロケッツは10月17日(日本時間18日)に昨季の覇者であるゴールデンステイト・ウォリアーズとのアウェイ戦で2017-18シーズンの幕を開ける。
原文:Chris Paul: People who call him ball-dominant 'don't watch enough' basketball by Sporting News