ケガで欠場した1年がチェット・ホルムグレンにもたらしたものは何だったのか?

NBA.com Staff

YOKO B

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オクラホマシティ・サンダーのチェット・ホルムグレンは、ケガで2022-2023シーズンを棒に振った。その間、スポットライトのまったく当たらないところで、彼は自分のゲームやマインド、アプローチに取り組んだ。

リーグ1年目を迎えた今、ホルムグレンはすでに歴史を作っている。欠場中の1年は、彼をどう変えたのか?スタールーキーが胸の内を語った。

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※このインタビューは、11月30日(日本時間12月1日)のサンダー対ロサンゼルス・レイカーズ戦を前に、NBA公式のX(旧Twitter)のアカウントで公開されている。


今シーズンの目標は毎日チームと一緒に成長すること

——1年目の目標は?

ホルムグレン:今シーズンの目標は、毎日とにかく欠かさず練習や試合に出ること、そしてチームメートと一緒にさらに成長することだ。

ここまでの試合では、その点についてはしっかりできていると思うし、休養日であれ、試合の日であれ、移動の日であれ、どんな日もそれを続けていく必要がある。僕らはとにかく一緒にいる時間を最大限に活用しようと努めている。時間はたくさんあるし、長いシーズンだから。

日々の仕事に集中できなったら、チームとして良くもならないし、簡単に悪くなっていく。だから、僕の目標は毎日チームとして良くなることなんだ。そうすることで、願わくばシーズン終盤に良い位置にいられたらいいなと思っている。

離脱中にプレイできることへの感謝の気持ちを理解できた

——離脱中はどんな方法で自分のマインドを鍛えたのか?

ホルムグレン:戦列を離脱せざるを得なくなってさまざまな状況やシナリオを経験する過程で、自分が経験してきたことをすべて理解して、それに伴うすべての感情を整理して消化することができた。それが僕にとってはとても役立ったんだ。1つには、集中力を保つこと、もう1つには、復帰したときにプレイできることへの感謝の気持ちを理解するうえでね。

——離脱中どんな方法で自分のゲームに取り組んだのか?

ホルムグレン:離脱中は、5対5でプレイすることはできなかった。チームの他のメンバーは試合をしていたし、僕には自分のリカバリープロセスがあったから、トレーニングの多くは個人のスキルや1対1のスキルに取り組んだ。

ボールを持ったときの動きにたくさん取り組んだし、それが僕個人のプレイや、得点であれパスであれ、自分でプレイを作る能力にすごく役立ったと感じている。そのために多くの時間を割いたことで、たくさんのいろいろなスキルを身につけることができたと思う。

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リハビリの過程でつらかったのは『待つこと』と『集中を切らさないこと』

——リハビリの過程で最も困難だったことは何か?

ホルムグレン:いくつかあったけれど、ひとつは『待つこと』だったね。

どれだけリハビリをしても、どれだけトレーニングをしても、どれだけフィルムを見ても、実際に身体が治るプロセスを早めることはできない。それがすごくつらかった。僕はじっと待っているのが得意なタイプじゃないから。

僕は『これを実現するために何をすべきか』と考えるタイプで、ある目的を達成するために次に何をしなければならないかを常に考えているんだ。でも、リハビリの過程では、ただじっと待ってそのときの身体の状態に身を任せるしかなかった。それが本当にすごくつらかった。

そのせいで、次に大変だったのは、『すべてにおいて集中を切らさないこと』だった。

次にプレイできるまでまだまだ当分先だと思うと集中力がブレて、「まあ、まだ時間があるから後でやればいいや」って考えるのは簡単なんだ。でも、僕は毎日毎日よく頑張ったと思う。リハビリを続けていく中で、その日にやるべきことに集中し続けて、その集中力が揺らぐことがなかったんだ。

ケガをしたときでさえ、変わらず応援してくれたファンに恩返しがしたい

——慈善活動に取り組む理由とそれが重要な理由は?

ホルムグレン:根底にあるのは僕のあらゆることについての考え方で、僕は多くの人々に助けられて今の自分があると理解しているから、自分が他人を助ける立場にあるならそうすべきだと考えるようになったんだ。

自分からすればほんの少しの手助けに思えることでも、誰かにとってはとても大きな助けになるってことを理解して、他の人々に機会や必要としているかもしれないものを提供することは、僕にとってすごく大事なことなんだ。

ありがたいことに、僕は今、そういう大きな変化をもたらすことができる立場にいる。コミュニティーや個々の人々の生活に大きな変化をもたらすことができる立場にいるんだ。僕はそのことに尽力して自分の役割を果たしたいと思っている。

——OKCに到着してから、地元のファンはあなたをどう受け入れているか?

ホルムグレン:ここに来てからずっと、ファンは僕を歓迎してくれて応援してくれている。僕がケガをしたときでさえ、それは変わらなかった、1ミリたりともね。彼らはずっと僕を応援してくれていて、情けは人のためならずっていうけど、その逆もまた然りだと僕は信じている。

僕はただ、さまざまな形でコミュニティに恩返しをすることで、彼らのサポートに感謝の気持ちを表したかったんだ。僕が主催した里親のためのサンクスギビングディナーであれ何であれ、僕はただコミュニティに恩返しをするという自分の役割を果たそうとしているだけなんだ。


翻訳:YOKO B

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静岡県出身。大学卒業後渡米し、オクラホマ大学大学院修士課程修了。2014年よりオクラホマシティ在住。移住前にNBAのオクラホマシティ・サンダーのファンとなり、ブログで情報発信を始める。現在はフリーランスライターとして主にNBA Japan/The Sporting Newsに寄稿。サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。