【NBAプレイオフ2024展望】東準決勝:セルティックス対キャバリアーズ

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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ボストン・セルティックスはNBAプレイオフ・ファーストラウンドでマイアミ・ヒートを第5戦で下し、順調にセカンドラウンドに駒を進めた。一方、クリーブランド・キャバリアーズは第7戦までもつれ込んだ末にオーランド・マジックに勝利してファーストラウンドを突破している。理論上は、セルティックスに大きなアドバンテージがあるはずだ。

ただ、セルティックスはより厳しい闘いに直面することになる。クリスタプス・ポルジンギスがふくらはぎを負傷したからだ。ポルジンギスはシリーズ全体を欠場すると見られている。レギュラーシーズンのセルティックスでポルジンギスは2番目に良かった選手だ。サイズの大きなキャバリアーズとの対戦で、彼の存在は役立っていたはずである。

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レギュラーシーズンで平均20.1得点、7.2リバウンドを記録したポルジンギスを欠いてなお、セルティックスは大きく有利と見られる。しかし、キャバリアーズにもチャンスはあるはずだ。ここでは、イースタン・カンファレンス・セミファイナルのシリーズを展望する。

セルティックス対キャバリアーズの予想

以前、キャバリアーズは東地区でセルティックスにとって最大の挑戦者かのようだった。1月3日(日本時間4日)から18戦17勝と絶好調だったのだ。しかし、その後は13勝18敗となった。

キャバリアーズはシーズンの大半で、ダリアス・ガーランド、ドノバン・ミッチェル、ジャレット・アレン、エバン・モーブリーがうまくフィットしなかった。最も成功していた時期は、これらの選手の一部がケガで離脱していたのだ。非常に才能あるロスターだが、各ピースが一緒にうまくフィットしていない。

ビッグマンたちの負傷から、キャバリアーズにとってこのシリーズはさらに大変な上り坂となる。マジックとのシリーズでは、アレンがろっ骨のケガで第5戦から3試合連続欠場。モーブリーも第6戦と第7戦で足首を痛めていた。

セルティックスも万全の戦力ではない。だが、ポルジンギスを失ったにもかかわらず、セルティックスはまだ大きく有利だ。順調に進んでおり、人材は豊富。アル・ホーフォードはプレイオフでの実績のある代役で、センターのポジションでとりでを固めることができるはずだ。

キャバリアーズは守備が卓越しており、少なくともセルティックスを少しスローダウンさせることができるだろう。だが、彼らは自分たちのベストのバスケットボールをしていない。これまでのシリーズで攻撃の苦戦ぶりは明らかだった。セルティックスが誇るスターの力に追いついていくことはできないだろう。

予想:第4戦でセルティックス勝利

セルティックス対キャバリアーズ、2023-2024シーズンのレギュラーシーズン成績

レギュラーシーズンの対戦はセルティックスが2勝1敗とリードしている。

  • 2024年12月12日:セルティックス 120-113 キャバリアーズ
  • 2024年12月14日:セルティックス 116-107 キャバリアーズ
  • 2024年3月5日:キャバリアーズ 105-104 セルティックス

最初の対戦は、キャバリアーズにとってロードでのバック・トゥ・バック(2日連続試合)の2試合目だった。それでも素晴らしい奮闘で序盤はリードしたが、勝負どころで攻撃を封じられた。

中1日で迎えたTDガーデンでの2回目の対戦で、セルティックスは試合の大半を順調に進めた。第3クォーター終盤のランでキャバリアーズに3点差まで追い上げられたが、ジェイソン・テイタムの得点などで勝利を引き寄せている。

3回目の試合はレギュラーシーズンの対戦で最も記憶に残るものだった。ディーン・ウェイドが第4Qに20得点をあげ、キャバリアーズがセルティックスの連勝を11で止めたのだ。キャバリアーズはミッチェル不在で、モーブリーも第3Qに足首の負傷で退場していた。それでも、ウェイドの活躍で勝利したのだ。

セルティックス対キャバリアーズ注目ポイント:セルティックスの守備相手にキャバリアーズはいかに得点をあげるのか?

キャバリアーズにはシリーズをものにするだけのポテンシャルがある。レギュラーシーズンの対戦では、3ポイントショット42本中20本成功でセルティックスに勝利した試合もあった。プレイオフ・ファーストラウンドでは、ヒートがセルティックスとの第2戦で3P成功率53.5%を記録し、111-101で勝利している。

キャバリアーズがシーズンで最も好調だった時期も、その3Pが原動力となっていた。キャバリアーズには3Pを決められるだけの選手たちがいる。ウェイド、サム・メリル、マックス・ストゥルース、キャリス・ルバート、ジョージ・ニアンがショットで活躍することが必要だ。

また、ガーランドがもっと安定したプレイを見せなければならない。ファーストラウンドではミッチェルが自分の役割を果たし、キャバリアーズを何度か重要な勝利に導いた。しかし、ガーランドはプレイオフの大半で自分を見失っているようだ。その得点力とプレイメークでオールスターにも選ばれた彼が、チームの明確なナンバー2プレイヤーとなることが、キャバリアーズには必要となる。

キャバリアーズは3Pを決められなければ、100得点をあげるのが難しくなるだろう。マジックとのシリーズでは、5試合がそうだった。セルティックスはさらに守備が良いチームだ。100得点未満が続くようなら、キャバリアーズがこのシリーズを勝つチャンスはゼロとなる。

原文:Celtics vs. Cavaliers prediction, odds, schedule for 2024 NBA Playoffs second round series(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。