8月28日(日本時間29日)、クリーブランド・キャバリアーズが総額1億4000万ドル(約152億3000万円)の予算で計画していたクイックン・ローンズ・アリーナの改修を断念した。
球団は今夏の着工を目指していたが、オハイオ州の最高裁にまで持ち越された法的闘争のために頓挫した。地元の連合や宗教団体などが、公的資金7000万ドル(約76億2000万円)を投じることに反対したからだ。キャバリアーズは7000万ドルを負担予定だった。
しかし、署名活動の結果、オハイオ州裁判所は今月、計画を住民投票にかけることを決定。現時点で秋の投票は難しく、キャバリアーズは声明で、住民投票を待つことにより、さらなるコスト増が予想されると発表した。
1994年にオープンしたクイックン・ローンズ・アリーナは、改修していないアリーナとしてNBAでも最も古い部類に入る。計画では、アリーナ正面をモダンなガラス張りとし、食事エリアやバーなどパブリックスペースを加える予定だった。
キャバリアーズのレン・コモロスキCEOは、声明の中で「クイックン・ローンズ・アリーナはクリーブランドの中心街に200万以上の人を呼び、昨年だけでもNBAファイナルなどを含めて2億4500万ドル(約266億6000万円)の経済活動があった」と、クリーブランドにおけるアリーナの経済的価値を強調した。
「この施設は世界に向けたクリーブランドの入り口であり、我々のイベントの多くが全国的かつ国際的に放送されている」。
「アリーナに対する複数年の投資は経済的なインパクトや雇用の創出、税金などにおいて何倍にもなって返ってきた。改修計画に対する我々のプライベートな投資がこのような終わりを迎えたことにとても落胆している」。
クリーブランド市などとの協定で、2027年から34年まで施設のリース契約を延長する予定のキャバリアーズだが、『Cleveland.com』によると、オーナーのダン・ギルバートは27年までにチームを移転させるか売却することもあり得るという。
原文: Cavaliers nix $140M plan to renovate Quicken Loans Arena by Sporting News(抄訳)