サディアス・ヤングが2020-21 NBAハッスル賞を受賞

Brian Martin, NBA.com

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6月23日(日本時間24日)、シカゴ・ブルズのフォワードであるサディアス・ヤングが2020-21 NBAハッスル賞を受賞したことが発表された。同賞は、シーズンを通してエナジーと努力に溢れるプレイでチームに貢献した選手に与えられる。

2016-17シーズンに同賞がデビューして以来、ヤングは毎年トップ9にランクインしていた。NBAキャリア14シーズン目にしてようやく手にした賞だ。

NBAハッスル賞 過去の受賞者

シーズン 勝者 チーム ヤングの順位
2020-21 サディアス・ヤング ブルズ 1st
2019-20 モントレズ・ハレル クリッパーズ 7th
2018-19 マーカス・スマート セルティックス 9th
2017-18 アミア・ジョンソン 76ers 2nd
2016-17 パトリック・ベバリー ロケッツ 9th

ハッスル賞は一般的なボックススコアには現れないような活躍を見せている選手を表彰するもので、2016年のプレイオフにNBAが集計を始めたハッスルスタッツを基に選出している。ハッスルスタッツにはディレクション、ルースボールの確保、テイクチャージ、スクリーンアシスト、ショットコンテスト(シュートに対してディフェンダーが間合い詰める行為)、ボックスアウトなどが含まれる。

2020-21 ハッスル賞トップ5

順位 選手 チーム ポジション
1 サディアス・ヤング ブルズ F
2 ベン・シモンズ 76ers G
3 ジェイショーン・テイト ロケッツ F
4 ドレイモンド・グリーン ウォリアーズ F
5 ドリュー・ホリデー バックス G

ヤングは平均12.1得点、6.2リバウンド、自己最多となる4.3アシスト、1.1スティール、自己最多となるフィールドゴール成功率55.9%に加えて、ハッスルスタッツでも素晴らしい数字を残した。

サディアス・ヤングのハッスルスタッツと順位

ハッスルスタッツ 1分平均 順位
テイクチャージ 0.012 1st
ディフレクション 0.088 15th
オフェンシブ・ルースボール確保 0.022 1st
ディフェンシブ・ルースボール確保 0.010 87th
オフェンシブ・ボックスアウト 0.023 9th
ディフェンシブ・ボックスアウト 0.054 22nd
スクリーンアシスト 0.108 18th
2PTショットコンテスト 0.171 26th
3PTショットコンテスト 0.099 30th

※順位は最低51試合(72試合の70%)出場し、平均24分以上出場している選手が対象

ヤングは1分平均でのテイクチャージ数とオフェンス時のルースボール確保数がリーグトップだ。全てのハッスルスタッツは、選手たちの出場時間のばらつきを平均化するために、1分平均で計算される。

出場時間が1試合平均24.3分のヤングは、より出場している選手に比べるとハッスルスタッツを記録する回数が単純に少ないこととなる。しかし、ヤングがコートに立った時の影響力の高さは明らかだった。そしてそれはハッスルスタッツに限らないことだ。一般的なスタッツでも、36分平均で15得点以上、8リバウンド以上、5アシスト以上したのはヤングを含めてわずか12選手しかいないのだ。

一般的なボックススコアでは、ヤングが相手から引き出したオフェンシブチャージは相手のターンオーバーとして記録されるものの、スティールした選手と違ってテイクチャージした選手は記録されない。オフェンス時のルースボールも同様だ。実質チームがターンオーバーを犯してしまうのを防いでいるわけだが、一般的なボックススコアでは評価の対象とならない。ブルズは2020-21シーズンのチームのターンオーバーが1試合平均15.1(リーグ27位)と多く、ヤングがいなければこの数字はさらに悪くなっていたこととなる。

オンコート/オフコートの差を見てみると、ブルズはヤングが出場していない時に比べて出場している時のほうが、100ポゼッション平均で10.0得点も高かったのがわかる。これは今季500分以上出場した12人のブルズ選手の中でトップだ。ブルズのネットレーティング(100ポゼッションあたりの得失点差)はヤングがコート上にいた時がトップ(1652分でプラス4.1)だったのに対して、コート上にいなかった時は最低(1824分でマイナス5.9)だった。

一般的な36分平均スタッツでも、ヤングは得点、リバウンド、プレイメイク、ディフェンスで活躍したことは見て取れる。しかし、そこにハッスルスタッツを加えると、彼が今季のブルズにどれだけのインパクトを与えたのかたより明確になる。そしてそれがオンコート/オフコートの数字にも反映されているのだ。

原文:Bulls' Thaddeus Young wins 2020-21 NBA Hustle Award by Brian Martin/NBA.com


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