3ポイントコンテスト優勝のバディ・ヒールド「シューターなら一度は優勝したいもの」

大西玲央 Reo Onishi

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2月15日(日本時間16日)にイリノイ州シカゴのユナイテッド・センターで行なわれたNBAオールスター2020の『2020 MTN DEW 3ポイントコンテスト』は、サクラメント・キングスのバディ・ヒールドがチャンピオンシップラウンドでフェニックス・サンズのデビン・ブッカーを破って優勝した。最後の一本を決めて優勝を決め、自身初タイトルを勝ち取ったヒールドが今大会を振り返った。

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バハマの人たちのためにやったんだ。そして自分と自分の家族のために。

ーーデビン・ブッカーと対戦することに緊張はありませんでしたか?

もちろん。ブック(ブッカーの愛称)と話していて、彼は以前出場していて優勝していると言っていた。それが僕にとって、自分も優勝したいというモチベーションになった。来るたびにプレッシャーが増すと彼は言っていたよ。シューターなら一度は優勝したいものだ。全てのシューターがそう感じている。ジョー(ハリス)は去年優勝している。(ダービス)ベルターンスは今年シュートがとても好調で、デビン、トレイ(ヤング)、ザック(ラビーン)も同様だ。リーグ屈指の3ポイントシューターたちだ。そんななかで出場して、自分もできるところを見せたかった。楽しかったよ。

ーー『MTN DEWゾーン』(第3ラックの前後に設置された3点となる長距離ショットのラック)は事前に練習していましたか? 何人かは、駆け抜けるように打っているように感じました。違和感のある改正でしたか?

そうだね、あまり気にしないようにしていたよ。練習しているときに、あまりこれに集中しちゃうと、調子が狂うと思ったんだ。だからリラックスして、5個のラックをしっかりと決めることに集中した。それを決めておけば、MTN DEWボールはボーナスになる。だから普段のショットを決めることに集中したよ。

ーー最後の数秒にウィニングショットを決めるのは多くの選手の夢だと思います。今日はまさにそのショットで優勝しました。どんな気分でした?

最高だったよ。さっきも言ったけど、これはやっておくべきリストに載っていることなんだ。3ポイントコンテストは勝ちたいという気持ちでいなければならない。今日のように出場選手が全員強力ならなおさらね。プレッシャーのかかっている状態で、しっかりと結果を出さないといけないんだ。

ーーやっている最中は、何本入っているか数えているのですか? それともただ打っているだけですか? 今自分がどれくらいのスコアなのかわかっているのでしょうか?

数えてはいないけど、場内アナウンスで25か26って言ってるのが聞こえたんだ。デビンが26点だったのは知っていたから、あと1本決めなければならないのはわかっていた。集中していた。あの場面ではかなり集中できていたね。

ーー状況を知らないほうがいいと思いますか?

いや、知っていたい。負けていたら追いつかないとってなるからね。

ーー母国を代表して優勝できたことの重みを教えてください。

特別な思いがあるね。バハマの人たちのためにやったんだ。そして自分と自分の家族のために。自分にこの能力があることを神に感謝している。母国の人たちは、これを僕以上に喜んでくれているんだ。バハマ出身として、彼らを代表してプレイしていることは、とても大切なことなんだ。できる限り高いレベルでプレイして、子供たちのロールモデルになりたい。僕にできるのだから、誰にでも、何でもできる可能性があるんだって伝えたいんだ。


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大西玲央 Reo Onishi

大西玲央 Reo Onishi Photo

アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。