【NBAプレイオフ2024展望】バックス対ペイサーズ

Gilbert McGregor

坂東実藍 Miran Bando

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ミルウォーキー・バックスとインディアナ・ペイサーズの間には、ライバル関係が生まれつつある。NBAプレイオフが始まったら、それは本格化するだろう。

今季のバックスはレギュラーシーズン終盤でつまずいたが、イースタン・カンファレンスの第3シードを手にした。プレイオフ・ファーストラウンドで第6シードのペイサーズと対戦する。両チームはレギュラーシーズンで5回対戦してきた。

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主役はみな、スター選手たちだ。ふくらはぎのケガのために状態が不透明なヤニス・アデトクンボは、レギュラーシーズンの対戦で試合球を巡る論争の中心となった。インシーズン・トーナメントでペイサーズがバックスに勝利した時には、タイリース・ハリバートンがデイミアン・リラードの時計を見るセレブレーションをまねている。

前回の両チームの対戦から4か月ほど経っており、ペイサーズはその間にパスカル・シアカムというさらなるスター選手を手に入れた。一方、バックスは指揮官をドック・リバース・ヘッドコーチに代えている。

勢いで言えば、バックスはレギュラーシーズン最後の11試合で8敗を喫している。対するペイサーズは、最後の8試合で6勝をあげ、プレイイン・トーナメントを回避した。これらは今シリーズにどれほど影響するだろうか。

ここでは、第3シードのバックスと第6シードのペイサーズの対戦を展望する。

バックス対ペイサーズの予想

予想:第7戦でバックス勝利

すべてはアデトクンボがどれだけ出場できるかにかかっている。

非常にもろく見えるバックスだが、プレイオフでの経験がある。また、レギュラーシーズンでペイサーズに苦しみ、雪辱を期しているだろう。シリーズが始まる時にアデトクンボが準備できていれば、バックスは第6戦で終わらせられるかもしれない。そうでなければ、シリーズは長引くだろう。

バックスはリラードが加わったが、アデトクンボ、ブルック・ロペス、クリス・ミドルトンの主力トリオは一緒にNBA優勝を達成している。指揮官は新しくなったが、この継続性は重要だ。一方のペイサーズは、ハリバートン、シアカム、マイルズ・ターナーがポストシーズンを一緒に戦うのは初めてとなる。

ホームコートの後押しやエネルギー、リック・カーライルの指導力は、ペイサーズがいくつか白星をあげるのに十分だろう。だが、最後はバックスの経験が違いとなるはずだ。

バックス対ペイサーズ、2023-2024シーズンのレギュラーシーズン成績

インシーズン・トーナメント準決勝での対戦もあり、今季の両チームの対戦は5回。ペイサーズの4勝1敗という結果だった。

  • 2023年11月9日:ペイサーズ 126-124 バックス
  • 2023年12月7日:ペイサーズ 128-119 バックス(インシーズン・トーナメント準決勝)
  • 2023年12月13日:バックス 140-126 ペイサーズ
  • 2024年1月1日:ペイサーズ 122-113 バックス
  • 2024年1月3日:ペイサーズ 142-130 バックス

5試合ともすべて、バックスのリバースHC招へいとペイサーズのシアカム獲得の前だった。バックスのロスターはおおよそ同じままだが、指揮官が新しくなって根本的に違うチームとなっている。

上記の試合がスリリングな高得点ゲームだったことは注目に値する。シアカムが加わったことで、試合の性質は一部変わるだろう。だが、おおかたの雰囲気は同じままのはずだ。

バックス対ペイサーズの注目ポイント:ヤニス・アデトクンボはどれだけ影響力を出せるか

26、30、37、54、64。

これらは、くじの番号ではない。レギュラーシーズンのペイサーズとの5試合でアデトクンボがあげた得点数だ。バックスはシリーズ1勝4敗だったが、アデトクンボはペイサーズを苦しめた。平均42.2得点、13.0リバウンド、5.4アシストを記録している。

アデトクンボに対する答えを持つチームはほとんどない。ただ、レギュラーシーズンの対戦でペイサーズにその答えがないことは明白だった。

しかし、アデトクンボは4月9日(日本時間10日)にふくらはぎを負傷している。回復に1~2週間を要することが典型的だ。ふくらはぎのケガの厄介さから、アデトクンボがシリーズ開幕に間に合うかは不透明となっている。

もしもアデトクンボが80%の状態なら、シアカムが加わったペイサーズを支配できるだろうか?

2021年、アデトクンボはひざの重傷を乗り越え、NBAファイナルの歴史でも有数の素晴らしいパフォーマンスを見せた。昨季はアデトクンボが腰のケガを乗り越えるのが大変で、バックスはファーストラウンドで第8シードのマイアミ・ヒートにアップセットを許している。

今回は大きく異なるが、さらなるケガのリスクがない時のアデトクンボは全力だと歴史が示している。あとは、それで足りるかどうかの問題だ。

原文:Bucks vs. Pacers prediction, odds, schedule for 2024 NBA Playoffs first round series(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Gilbert McGregor first joined The Sporting News in 2018 as a content producer for Global editions of NBA.com. Before covering the game, McGregor played basketball collegiately at Wake Forest, graduating with a Communication degree in 2016. McGregor began covering the NBA during the 2017-18 season and has been on hand for a number of league events.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。