なぜブロニー・ジェームズはレイカーズで成功できるか? レブロン息子にとって理想的となる4つの理由

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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NBAドラフト2024で最も議論を呼んだ選手が、新たな居場所を見つけた。ブロニー・ジェームズが全体55位で指名され、ロサンゼルス・レイカーズに加わる。

ブロニーが成功するか、失敗するかは大きな話題となるだろう。南カリフォルニア大学(USC)での1シーズンでは、平均4.8得点にとどまった。だが、彼には才能がある。正当なドラフト有望株だ。

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NBAでスターになることはないだろう。成功への道のりは、優れたロールプレイヤーに成長できるかにかかっている。ほかの有望株たちは、自分を父親やNBAの他のスーパースターたちと比較した。一方、ブロニーは自分をドリュー・ホリデー、デイビオン・ミッチェル、デリック・ホワイトと比較している。

ロールプレイヤーが成長するには、適切にフィットすることが必要となる。ブロニーのエージェントであるリッチ・ポールは、それを知っている人物だ。そしてブロニーはレイカーズという素晴らしい新天地を見つけた。

ここでは、なぜレイカーズがブロニーにとって理想的なのかをまとめる。

レイカーズにフィットするブロニー・ジェームズ

レイカーズに大きく必要なショット力をもたらせる(可能性)

父レブロン・ジェームズは近年、レイカーズのショット力の欠如に不満を表してきた。今季の3ポイントショット試投はリーグ28位だ。

レイカーズの3P増加を望んでいるとポッドキャストで示唆していたJJ・レディックが新ヘッドコーチに就任したことで、それは変わるかもしれない。ドラフト1巡目で指名したダルトン・コネクトが役立つはずだ。そしてブロニーも同様である。

USCでは3P成功率26.7%とショットが優れなかった。だが、ドラフトコンバインでははるかに良かった。高校時代もまずまずのシューターだった。フォームは悪くない。ポテンシャルを発揮できれば、有能なキャッチ&シュートの選手となるはずだ。父親からも後押しされている。

レブロンは1月に「(ブロニーは)今すぐにも僕らとプレイできるはずだ」と話していた。

「簡単にね」

もしもブロニーがその3Pで成長できなければ、おそらくNBAではやっていけないだろう。相手チームはシンプルにブロニーのマークを捨て、ほかの選手へのヘルプとするはずだ。

だが、自信につながる理由となるのが、レイカーズに優れた選手育成スタッフがいること。さらに、レディックという史上有数のシューターから優れたアドバイスを受けられることとなった。

ブロニーに必要な明快な役割を与えられるレイカーズ

ブロニーが自分でショットをつくり出し、得点を量産する選手になることはないだろう。それよりも、スクランブルの守備をアタックできる際に正しくプレイを読めるような、2番手の役割を担うようになるはずだ。

レイカーズはそのために最適なチームだろう。すでにレブロンとアンソニー・デイビスという、アドバンテージをつくり出せる選手たちがいる。彼らが守備の注意を引きつけた時に、ブロニーはボールを持ち、オープンな3Pを放ったり、クローズアウトに対してアタックすることができる。

ブロニーはドリブルからまずまずのフィニッシャーになれ、パスのビジョンも優れている。ボールを持つたびに適切なプレイをする利他的な選手だ。

また、ブロニーはカッターとしても優秀で、レディックによる新たな攻撃でうまく機能するはずだ。新指揮官と自然にフィットするだろう。

ボールに対する厳しい守備が可能なブロニー

ブロニーは守備の面で足跡を残せるだろう。ウィングスパンが6フィート7.25インチ(約205センチ)と、そのための武器もまずまずだ。

加えて、ブロニーは守備の技術が素晴らしい。スクリーンに対する駆け引きが巧みで、210ポンド(約95キロ)と屈強な体格を持ち、奮闘ぶりが卓越している。いるべき場所を理解しており、先読みができ、多くのディフレクションやスティールが可能だ。手業が優れており、すぐにプロでも発揮できるだろう。

今季のレイカーズはデイビスとレブロンが支える守備は良かったものの、プレイオフではディアンジェロ・ラッセルのペリメーターでの守備が弱点となった。オースティン・リーブスはOKだったが、ストッパーではない。

対戦相手がレイカーズのほかのガードを狙い始めた時に、ブロニーは状況に応じて役立つ可能性がある。

ブロニーはレイカーズでトランジションを活用可能

ブロニーの最も優れたスキルのひとつは、オープンな中でのパス能力だ。そういった場面でうまくコートを見渡しており、加えて身体能力も生かせる。アウトレットパスも素晴らしく、チームのトランジション攻撃を後押しするだろう。

レイカーズはすでにトランジションが素晴らしいチームだ。『Cleaning the Glass』によれば、トランジションの頻度はリーグ4位で、トランジションから加えた得点は同3位だった。来季は速攻からレブロンとブロニーが互いにお膳立てするハイライトが見られるかもしれない。

ブロニーのポテンシャルを真剣に受け止めている人は多くない。だが、彼の味方となるようなことは多いのだ。NBAで成功するだけのチャンスはそれだけある。

原文:Bronny James Lakers fit: 4 reasons why LeBron father-son duo can succeed in Los Angeles(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。