NBA中継で長年にわたり実況を務め、殿堂入りもしている名物アナウンサーのマーブ・アルバートは、今季限りで引退することを表明していた。その考えに変わりはないようだ。『AP』が報じている。
ニューヨーク・ニックスのボールボーイだったアルバートは、1967年からニックス戦を担当。1968年プレイオフで、ディック・バーネットのショット成功に有名な「Yes!」を口にし、すぐに人気を博した。『TNT』や『NBC Sports』でNBAの実況を担当し、1997年にネイスミス・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム(殿堂)入りを果たしている。
アルバートは先月、『TNT』が独占放送(米国内)するNBAプレイオフ2021イースタン・カンファレンス・ファイナルが最後の担当となると明かしていた。
ミルウォーキー・バックスとアトランタ・ホークスのイースタン・カンファレンス・ファイナルは、3勝2敗でバックスがリード。7月3日(日本時間4日)の第6戦でバックスが勝てば、アルバートにとってラストゲームとなる。第6戦をホークスが制した場合、5日(同6日)の第7戦が最後の試合だ。
復帰を考える可能性を問われると、アルバートは「子どものころに兄弟としていたように、そしてロックダウン中にやっていたように、妻のためにテレビの前でやるんじゃないかな。せいぜいそれくらいだろう」と話した。
「終わりにする用意はできている。以前にも言ったが、パンデミックは引退のリハーサルのようなものだった」。
彼が引退してからも、『TNT』とアルバート家の仕事関係は続く。NHLの試合が始まる10月に、息子のケニーが加わるからだ。
アルバートは「息子が何か面倒を起こすなら、いつでも電話で連絡してくれと言ったよ。彼ならあり得ると知っているからね」と話している。