ようやく7月6日(日本時間7日)に正式に決定したトレードで、ニューオーリンズ・ペリカンズはロサンゼルス・レイカーズからフォワードのブランドン・イングラム、ガードのロンゾ・ボールとジョシュ・ハートを獲得した。この3選手のNBAキャリアを全て見てきているレイカーズのサイドラインリポーターであるマイク・トルーデル記者に、Pelicans.comが今回のトレードについて質問を投げかけてみた。
📺 NBAサマーリーグ2019配信(Rakuten TV / NBA公式視聴サービス)
Pelicans.com: 話したいことはいろいろありますが、まずはイングラム、ボール、ハートがそれぞれレイカーズでやってきたことの全体的な感想を聞かせてください。彼らがNBA入りしてから、どのように成長していると見ていますか?
トルーデル記者: イングラムとボールのようなドラフト全体2位指名と、ハートのような1巡目後半(全体30位)に指名された選手では期待感がまず違います。全体2位という期待を上回るのはなかなか難しいことですが、両選手はいずれもレイカーズではその片鱗を見せることが何度かありました。イングラムが一番良かったのは、オールスター休暇後にシーズン絶望となるケガをする前にプレイした6試合でしょう。平均37分の出場で27.8得点、フィールドゴール成功率57%、7.5リバウンドを記録しました。当然、もっと試合数が多ければシュート成功率は落ちてくるはずですが、なぜ高順位で指名されたのかを彼は証明することができました。
一方、ロンゾもシーズン絶望となる直前の7試合で平均13.0得点、8.1アシスト、6.4リバウンド、1.7スティールを記録した時期がベストでした。両選手が健康な状態でプレイし続けることが重要なのは当然ですが、高いレベルの才能を見せてくれたことは間違いありません。
ハートは通常の全体30位指名選手よりも良いプレイヤーであることを見せました。彼もケガに悩まされるまでは、2年目にして理想的な3&Dプレイヤー(3ポイントと守備に優れる選手)として活躍する瞬間がありました。昨年のサマーリーグではMVPを獲得し、ただの3&Dプレイヤーではないことを見せてくれましたが、彼の役割でスターとして輝けるのは良いことです。
Pelicans.com: 2016年のドラフトで全体2位で指名されて以来、イングラムは素晴らしいポテンシャルを見せることが何度もありましたが、遠目から見ている分には昨シーズンの2~3月が彼のキャリアのなかで一番良かったのかなと思っています。彼の活躍、効率が急激に高まった理由はなぜだと思いますか? 8試合連続で19得点以上を記録し、FG成功率50%超えを6回も記録しました。
トルーデル記者: さっきも言った通り、(オールスター)休暇後の彼は素晴らしいものがありました。その一番の理由は、ベテランのチームメイトとうまくハマろうと考えるのをやめ、とにかく自分のプレイをするようにしたからでしょう。容赦ないアタックを続け、常に得点しようとしていました。彼の長さとソフトタッチというユニークなスキルのおかげで、それを効率的にこなすことができたのです。彼はとてもエキサイティングな才能の持ち主で、コート外でも常に偉大なバスケットボール選手になることだけに集中しています。
Pelicans.com: UCLA出身で2017年のドラフトで全体2位指名されたボールは、近年のドラフトでは最も議論された選手のひとりです。そのプレイスタイルとプレイへのアプローチは、ジェイソン・キッドと比較されることもあります。彼のNBAキャリアのここまでの評価と、ペリカンズファンが何を今後楽しみにすべきかを教えてください。
トルーデル記者: ロンゾは真のエリートディフェンダーなので、ディフェンス面ではドリュー・ホリデーとともに素晴らしいコンビを組めるでしょう。198cmにして、長さと優れた身体能力(垂直跳び89cm)を持ち合わせており、いつヘルプに飛び出して相手を困らせるべきかの判断が凄まじい。さらにそこからトランジションオフェンスへと切り替えるのが得意で、彼が利他的な選手でチームメイトをうまく巻き込めることは、もうみんな知っているでしょう。ユーセッジ(当該選手のプレイでポゼッションが終わる割合)の低いポイントガードであることは間違いなく、ボールを回すことを好みます。しかし、キャッチ&シュートやステップバックから3ポイントを打つことができ、周囲が思っているよりも良い3ポイントシューターです。
Pelicans.com: ハートはこの2年間、安定した控えガードという印象です。2年目はそこまでシュート率が良くありませんでしたが、ルーキーシーズンはFG成功率47%、3P成功率40%を記録しました。レイカーズ時代の彼はどういった形で貢献していましたか?
トルーデル記者: 11月(37.5%)と12月(38.4%)は悪くなかったのですが、ひざの腱炎がペリメーターショットに影響するようになってしまい、シーズンを通してのシュート成功率が良くありませんでした。シューターとしては問題なく、接触しながらのリム周りでのフィニッシュも優れています。スイッチで自分よりも大きい選手を守ることにも長けている一方、小さいガードのドリブルからの侵入を防ぐのに苦労しているところがあります。ハードワーカーであり、今後も成長していくでしょうが、すでにどんな状況でも安心してコート上に残しておける選手です。
Pelicans.com: ハートの性格についても聞かせてください。ペリカンズにトレードされたことがわかってからすぐ、彼はペリカンズファンとソーシャルメディアを通して交流していました。面白いニックネームを考えたり、『Raising Cane's』(ルイジアナ州の有名なチェーン店)のチキンフィンガーへの愛を語り、自らペリカンズのジャージーを着ている合成写真を作成するなどしています。彼のキャラクターを初めて目の当たりにしてる人に対して、コート外でのハートはどんな人か教えてください。
トルーデル記者: コート外のハートは最高の人物で、ロンゾとイングラムも同様です。ニューオーリンズはこの3人をとても楽しめると思います。このトリオのなかで一番しゃべるのはハートですが、ロンゾの気分が乗っているときのソーシャルメディアへの投稿にも注目してほしいです。ロンゾは実はとても面白くて、ロッカールームでは愛されているキャラなんです。
Pelicans.com: NBAでポテンシャルの最大限を出すために、3選手それぞれが最も成長しないといけない部分はどこですか?
トルーデル記者: 繰り返しになりますが、とにかく健康でいて、自分たちの身体を理解することが最も重要です。イングラムは3ポイントショットをもっと安心して打てるようになるべきで、これはじきにになれるでしょう。ロンゾはリム周りでのフィニッシュとフリースローの向上、そしてハートはペリメーターでのオンボールディフェンスを伸ばしたいところです。
原文:Brandon Ingram, Lonzo Ball, Josh Hart Q&A with Mike Trudell by Jim Eichenhofer/Pelicans.com
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