数々の抜け目ないトレードやフリーエージェント交渉のおかげで、2020-21シーズンのポートランド・トレイルブレイザーズは、ウェスタン・カンファレンスの上位に返り咲くチャンスを大きく伸ばしたとの見方が強い。
だが一方で、正式なシーズンの前に、チームはひとつのことを思い出した。あらゆる手を正しく尽くしても、真に支配するのは新型コロナウイルスだということを――。
トレーニングキャンプ初日となるはずだった12月6日(日本時間7日)、ブレイザーズはCOVID-19(新型コロナウイルス)の検査で球団の3名に陽性反応が見つかったため、練習施設を自主的に閉鎖すると発表した。
7日(同8日)のZoom会見で、テリー・ストッツ・ヘッドコーチは「2日の練習を失った」と話した。
「(日曜と月曜に)練習する予定だった。ただでさえ短い準備の中で、2日間練習できなかったのは影響する。(火曜に)再開し、続けていけるのを願っている」。
選手、コーチ、スタッフと、チームの練習施設で働く全員が、日々COVID-19の検査を受けている。そして5日(同6日)の検査で最低1人の陽性者がいると判明し、ブレイザーズは練習を中止することを選んだ。
ストッツHCによると、4日間の検査で陽性反応が見つかったのは、現在の14名のロスターの1名と、チーム従業員の2名。ボスニア・ヘルツェゴビナから最近戻り、何度か検査で陰性が証明されなければいけないユスフ・ヌルキッチや、ザック・コリンズ(足首)とともに、検査で陽性だった選手は8日(同9日)の練習に出られない。
ストッツHCは「大変な時だ。挑戦になるだろう」と述べた。
「去年から9選手が戻るのは良いことだ。我々は新人やデリック(ジョーンズJr.)、ロバート(コビントン)、エネス(カンター)を加えていかなければならない。エネスが我々と時間を過ごせたのは幸いだ。彼らはバスケットボールのやり方を分かっている。スムーズに移行できるだろう。ただそれでも、守備でやりたいと思っていることのいくつかは反復が必要だ。その時間を2日失った」。
23日(同24日)のユタ・ジャズ戦で開幕を迎えるブレイザーズが主に心配しているのは、レギュラ-シーズンに向けた準備だ。ただ、直近で気にするのは、11日(同12日)に全米放送されるサクラメント・キングスとのプレシーズンマッチとなる。
キングス戦について、ストッツHCは「最初に何をするか確信がないので、変えるかどうかは分からない」と話した。
「金曜の時点で自分たちがどうかを見て、そこからやっていこう」。
キャンプの2日を失うのは、普通ならさほど問題にならないだろう。だが、2週間でレギュラ-シーズンが開幕することや、重要な役割を担うとみられるのが新たに加わった選手たちであることを考えれば、それは痛手となり得る。通常であれば、トレーニングキャンプ前の1か月にわたり、選手たちは非公式のワークアウトにも一緒に参加するのだから、なおさらだ。
キャンプ初日の練習施設閉鎖が良くないことなのは確かだが、パンデミックによって多くの人が耐えなければならなかったことに比べれば、小さな不都合だ。
ストッツHCは「全員が新しいやり方に適応しなければいけないところだ」と話した。
「陽性の結果が出たのは不運だが、我々は適応し、前進しなければいけない。今、この国の全員が適応し、前進し、適応し、柔軟に、忍耐強くなければいけないと思う」。
原文:BLAZERS TRY TO OPEN CAMP TUESDAY AFTER POSITIVE COVID-19 TESTS by Casey Holdahl/Blazerss.com(抄訳)