NBAファイナル史上最大の逆転劇は? 近年では2008年のセルティックスが実現

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坂東実藍 Miran Bando

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NBAファイナル2024を戦うボストン・セルティックスとダラス・マーベリックスは、大半で先行することに慣れてきた。ただ、どちらが優勝するにしても、少なくとも一度はスコアをひっくり返して勝つことが必要と予想される。

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セルティックスはよく知っているだろう。NBAファイナル2022第1戦で、彼らは二桁点差をひっくり返している。第4クォーターでゴールデンステイト・ウォリアーズを40-16と圧倒したのだ。NBAファイナル2008でも第4戦で逆転劇を演じ、優勝への舞台を整えている。

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一方、マーベリックスは今プレイオフでセルティックス以上に試練を乗り越えてきたチームだ。オクラホマシティ・サンダーやミネソタ・ティンバーウルブズとのシリーズで多くの接戦をこなしてきた。彼らは大きなプレッシャーがかかる局面で調子を上げてきたのだ。セルティックス相手にリードを許したら、その経験が生きるかもしれない。

ここでは、1971年のミルウォーキー・バックスから2008年のセルティックスまで、NBAファイナルの歴史における大逆転劇をまとめる。

NBAファイナル史上最大の逆転劇

ここ50年のNBAファイナルにおける最大の逆転劇を演じたのは、NBAファイナル2008第4戦でロサンゼルス・レイカーズを相手に24点差をひっくり返したセルティックスだ。当時、『Elias Sports Bureau』は、バックスがボルチモア・ブレッツを下した1971年以来、NBAファイナルで最大の逆転劇と報じた。ただ、当時の記録管理が完全でないため、正確な詳細は分かっていない。

NBAファイナル2008第4戦で、セルティックスは第2クォーターに21-45と24点のビハインドを背負い、ハーフタイム時点で18点差を追っていた。だが、後半でレイカーズを圧倒。33得点しか許さず、24点差をつけ、97-91で勝利を収めた。ロードでのこの白星で、セルティックスはシリーズを3勝1敗とリードしたのだ。

この時のセルティックスは、ポール・ピアースが20得点をあげたのを筆頭に、5選手が二桁得点を記録した。逆にレイカーズのコービー・ブライアントをフィールドゴール19本中6本にとどめ、ベンチメンバーにもFG21本中5本成功しか許していない。

第5戦でレイカーズに敗れ、本拠地TDガーデンに戻ることになったセルティックスだが、第6戦では39点と大差をつけて圧勝し、優勝を飾っている。

近年のNBAファイナルにおける逆転劇

近年の歴史からすると、NBAファイナル2024でも二桁点差からの逆転劇を期待できるかもしれない。

昨年のNBAファイナルでは、マイアミ・ヒートがデンバー・ナゲッツを相手に唯一勝利した試合で13点差を逆転している。セルティックスは2022年のウォリアーズとの第1戦で、最大15点差をつけられながら勝利した。2021年の第5戦では、第1Qを終えて16点のビハインドを背負ったバックスが逆転勝利。NBAファイナル2019では、ウォリアーズとトロント・ラプターズの両軍が二桁点差からの逆転勝利を収めている。

もちろん、セルティックスの24点差逆転や、バックスの16点差逆転に及ばなくても、試合終盤の逆転劇が印象的なのは変わらない。NBAファイナル2006第3戦では、残り7分で13点差を追っていたヒートが巻き返し、マーベリックスを相手にシリーズ開幕3連敗となるのを回避。2011年には、逆にマーベリックスがファイナル第2戦でヒート相手に強烈な逆転劇を演じた。

セルティックスとマーベリックスのシリーズで、安全圏の点差となることはあまりないだろう。最も期待できない中で勝利をもぎ取れるチームが、最終的にアドバンテージを手にするかもしれない。

原文:Biggest comeback in NBA Finals history: Celtics' 24-point rebound in 2008 sets modern-day mark(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Dan Treacy is a content producer for Sporting News, joining in 2022 after graduating from Boston University. He founded @allsportsnews on Instagram in 2012 and has written for Lineups and Yardbarker.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。