プレイオフ1回戦敗退という不本意な形で2019-20シーズンを終えたフィラデルフィア・76ersが、新たな時代へと突入する。
76ersはヘッドコーチにドック・リバースを、バスケットボール運営部門代表にダリル・モーリーをそれぞれ5年契約で新たに迎え、ゼネラルマネジャーのエルトン・ブランドとも複数年の延長契約を結んだ。
11月2日(同3日)、76ersはビデオカンファレンスを通して正式にチームのバスケットボール運営部門の新代表を発表した。
ふたりのオールスター選手であるベン・シモンズとジョエル・エンビードをどうするかという今オフシーズン最大の課題に対して、モーリー代表は両者が共存できることに自信を覗かせている。
「間違いなくふたりは一緒にプレイできると思っている」と彼はメディアに話した。
モーリー代表は13年過ごしたヒューストン・ロケッツの最後の数年間に導入した3ポイントショットを多投するスモールボールスタイルで有名だ。しかし就任初日に、彼の過去はビッグマンのジョエル・エンビードをどう起用するかに影響はしないと説明した。
「ジョエルは圧倒的なビッグマンだ。彼のような選手と取り組めることに興奮している。私はかつてヤオ・ミンを仕事している。ヒューストンではヤオ・ミンととても親しい関係を築くことができたので、ジョエルとも最後までいけると思っている」。
「彼が優勝するために必要なタイプの選手だということは、歴史を見ればわかることだ」。
ヒューストン時代のように、フィラデルフィアも3Pを多投するのだと周囲から予想されていることに対して「目標は3Pを打つことではなく、勝つことだ」と語っている。
「オフェンスというものは様々な形で得点できる。ジョエルはリーグで最もポストアップから効率的に得点できる選手のひとりだ。ヒューストンではよく『もしシャキール・オニールがいたらどうする?』という質問をされていたが、答えは『シャックに1試合で100回くらいボールを渡す』だった」。
「ロケッツではロケッツにいた選手に合わせた戦略をプレイしていたまでだ。ドック(リバース)は私よりも勝つことに詳しい、少なくとも指輪を私よりひとつ多く持っているわけだからね。彼が選手たちをどう上手く起用すべきか考えてくれるだろう。それが3Pである必要はない」。
とはいえ、彼が新たなバスケットボール運営部門代表であることには変わらず、オフシーズンにいくつか変化がある可能性も示唆している。
モーリー代表は「我々はとても優れたロスターを擁していると思う。ただ今と全く同じロスターで優勝するのかと言えば、そうではないだろう」と話す。
「しかし24歳と26歳のスター選手が揃っている。だからこそ、私はドック・リバースをロケッツとのインタビューに呼ぶことができなかったんだ。彼はこの(76ersの)ロスターを見て『素晴らしい』と感じたんだ」。
いつ開幕になるかまだわからないが、2020-21シーズンの前にNBAドラフトとフリーエージェント市場と、76ersは多くの決断をする必要がありそうだ。
原文:Ben Simmons, Joel Embiid 'absolutely can work together,' says 76ers president of basketball operations Daryl Morey by Kyle Irving/NBA Canada