オールNBAチーム2024予想:新人ビクター・ウェンバンヤマも?

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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オールNBAチームの選出以上に難しいことはない。

NBAにはかつてないほどタレントがそろっており、選手たちは歴史的な活躍を見せている。現在もスキルのレベルは見事なまでに上がり続けているところだ。

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だからこそ、NBA最高の15選手を選ぶのは不可能に近い。惜しくも選外となる選手や、昨季の候補と比べて新たな顔も少なくないはずだ。

新たに受賞には出場65試合という条件が加わったため、多くの選手がこのリストから外れることになった。ジョエル・エンビードやドノバン・ミッチェル、ジミー・バトラー、ジャマール・マレー、カイリー・アービングといった選手たちだ。

もうひとつ、注目すべき重要なルール変更は、オールNBA選出にポジションが関係なくなったことだ。投票者が15人ともガードにしたければ、NBAはそれを認める。

ここでは、真のトップ選手15人をピックアップした。

オールNBAファーストチーム予想

Shai Gilgeous-Alexander
(NBAE via Getty Images)
  • シェイ・ギルジャス・アレクサンダー
  • ルカ・ドンチッチ
  • ヤニス・アデトクンボ
  • ジェイソン・テイタム
  • ニコラ・ヨキッチ

ギルジャス・アレクサンダー、ドンチッチ、アデトクンボ、そしてヨキッチの4人は他を抜きんでている。彼らはそれぞれ、MVP投票でもそれぞれ名前があげられるべき選手たちだ。

ヨキッチは昨季の優勝までの道のりで、すでにリーグ最高の選手であることを証明した。歴史に残る素晴らしいタッチのフローターで止めることが不可能なスコアラーだ。最高のパサーでもあり、終盤が厳しい試合ではナゲッツのチートコードとなる。3回目のMVPを競うべき選手だ。

ギルジャス・アレクサンダーはリーグ最高級のドライバーだ。また、卓越したディフェンダーにもなった。リーグで2番目に若いチームであるサンダーは、彼のおかげで予定よりもはるかに先をいくことができている。

ドンチッチは本当に守ることが不可能な選手だ。ステップバックジャンパーは改善され、1on1のスコアラーとして、相手がヘルプをしてこなければ破壊的な活躍を見せる。例えばアトランタ・ホークス戦の73得点だ。また、正確なパスでダブルチームも崩してしまう。

最後の一枠に入れたのはテイタムだ。得点力を保ち、堅実な守備をして、レギュラーシーズンで最高だったチームのベストプレイヤーだった。

オールNBAセカンドチーム予想

(Getty Images)
  • アンソニー・エドワーズ
  • ジェイレン・ブランソン
  • カワイ・レナード
  • ケビン・デュラント
  • アンソニー・デイビス

エドワーズというスター選手の飛躍なしに、ウルブズが昨季の42勝から今季の50勝超に上昇することはなかった。その並外れた得点力はもちろんだが、エドワーズは試合終盤にどんなタフな仕事も引き受け、大事な時に活躍する。

ブランソンは厳しいシーズンを通じてニックスをけん引してきた。手薄になった攻撃においてチームを引っ張り、激しい守備のプレッシャーに対処した。守備では常に自らの体を投げ出すこともいとわず、テイクチャージで2位につけている。

レナードは攻守両面で調子を取り戻した。相手からボールを奪う「クロウ」(爪)が戻ってきたのだ。比較的健康も保ち、3ポイントショット成功率が40%超と、ショットも自身最高のシーズンのひとつだった。

デイビスは今季、平均2.4ブロックを記録し、フロア全体でスイッチするなど、リーグ五指に入るディフェンダーだった。攻撃でも平均3.1オフェンシブリバウンド、フィールドゴール成功率55.4%と有数の出来だ。

35歳という年齢でも、デュラントは特別な選手だ。平均27.4得点はリーグ5位、3P成功率は41.8%とリーグ最高級。守備やウィークサイドのリムプロテクションも健在だ。

オールNBAサードチーム予想

Stephen Curry Warriors
Getty Images
  • ステフィン・カリー
  • タイリース・ハリバートン
  • ディアロン・フォックス
  • レブロン・ジェームズ
  • ビクター・ウェンバンヤマ

カリーは昨季ほどの出来ではなかった。得点、ショット、パスがごくわずかだが落ちている。それでも、リーグで最も影響力のある選手のひとりで、試合終盤にボールを託したい選手であることは変わらない。年間最優秀クラッチ選手賞に選ばれる可能性が高い。

ハリバートンは以前の先入観に影響されるかもしれない。シーズン後半戦よりも前半戦のほうがずっと良かったからだ。バディー・ヒールドの不在や、ハムストリングの負傷でペースダウンした。だが、健康だった時の彼がトップ10に入る選手だったことを忘れてはいけない。そのプルアップジャンパーやスピード、パスは特別だ。

サクラメント・キングスはこのリストに選手を輩出するにふさわしい。ドマンタス・サボニスを外すのは非常につらかったが、フォックスを選出した。信頼できるガードで、あらゆる面を向上させている。そのひとつが、成功率36.5%と大きく向上した電光石火のスピードを補完する3Pだ。

39歳という年齢でジェームズがまだこれだけ効果的な存在であるのは驚きだ。調子が良い時はまだエリート級の守備が可能で、攻撃では常に素晴らしいショットをつくり出す。

サンアントニオ・スパーズの出来を考えれば、ウェンバンヤマを選ぶのは議論を呼ぶかもしれない。だが、個人のプレイに基づいての選出とした。リーグ最高ディフェンダーの候補として騒がれ、攻撃力も分単位では素晴らしい。毎日のように、誰も夢にすら思わなかったようなことを成し遂げている。

オールNBA予想

ファーストチーム セカンドチーム サードチーム
ルカ・ドンチッチ ジェイレン・ブランソン タイリース・ハリバートン
シェイ・ギルジャス・アレクサンダー アンソニー・エドワーズ ステフィン・カリー
ジェイソン・テイタム カワイ・レナード ディアロン・フォックス
ヤニス・アデトクンボ ケビン・デュラント レブロン・ジェームズ
ニコラ・ヨキッチ アンソニー・デイビス ビクター・ウェンバンヤマ

次点:デビン・ブッカー、ドマンタス・サボニス、ポール・ジョージ、ジェイレン・ブラウン、バム・アデバヨ、ルディ・ゴベア、タイリース・マクシー、クリスタプス・ポルジンギス、ザイオン・ウィリアムソン、ブランドン・イングラム、デマー・デローザン、デイミアン・リラード

原文:All-NBA Teams 2024: Expert picks from TSN's Steph Noh include Victor Wembanyama, LeBron James(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。