ウェスタン・カンファレンス・ファイナル第2戦で決勝ブザービーターの3ポイントショットを沈めたことは、アンソニー・デイビスがロサンゼルス・レイカーズのレジェンドとなる道のりにおける、またひとつの思い出だ。
デイビス本人も、自分のショットの重要性を分かっている。
試合後、デイビスは「僕のキャリアで最も重要なショットだったのは確かだ」と話した。
「(ニューオーリンズ・ペリカンズを)離れた時に、僕は優勝を競えるようになりたかった。こういう瞬間が訪れると分かっていた。特に、バスケットボール最大の市場であるLAにいればなおさらだ」。
デイビスとレブロン・ジェームズは、レイカーズが2連覇を遂げた2010年以来となる最大の成功をロサンゼルスの街にもたらすためにタッグを組んだ。
9月20日(日本時間21日)の決勝ショットは、デイビスの8年のキャリアで最も重要な1本というだけではない。歴史的な球団における、ポストシーズンのブザービーターのもうひとつの歴史となった。特に今季を優勝して終えれば、レイカーズの歴史におけるデイビスの場所は堅固となる。
レイカーズのプレイオフの歴史におけるその他のブザービーターショットと比較してみよう。
アンソニー・デイビス(2020年ウェスタン・カンファレンス・ファイナル第2戦)
レイカーズがデンバー・ナゲッツに105-103で勝利
レイカーズで1年目のデイビスは、終了間際の3ポイントショットでレイカーズを2点差の勝利、さらにシリーズ2勝0敗へと導いた。球団史上17回目のタイトルまで、あと6勝だ。
メッタ・ワールド・ピース(2010年ウェスタン・カンファレンス・ファイナル第5戦)
レイカーズがフェニックス・サンズに103-101で勝利
2勝2敗のシリーズタイで迎えた第5戦、コービー・ブライアントのショットが外れ、リバウンドを拾った当時の「ロン・アーテスト」がプットバック。レイカーズがシリーズ3勝2敗とした。
第6戦でシリーズを制したレイカーズは、ボストン・セルティックスとのNBAファイナルで第7戦を制している。
コービー・ブライアント(2006年ウェスタン・カンファレンス・ファーストラウンド第4戦)
レイカーズがオーバータイムの末に99-98でサンズに勝利
デイビスが決勝ショットを決めた時に「コービー」と叫んだのには理由がある。
2005-06シーズンはブライアントの記録的なシーズンだった。そしてこのファーストラウンド第4戦でのパフォーマンスは、シーズンを通じて彼がどんなゾーンにあったかを示している。第4クォーター終了間際に同点に追いつくショットを決め、オーバータイムで決勝ブザービーターを記録したブライアントが、第7シードだったレイカーズをシリーズ3勝1敗に導いた。
マンバ・メンタリティーだ。
デレック・フィッシャー(2004年ウェスタン・カンファレンス・セミファイナル第5戦)
レイカーズがサンアントニオ・スパーズに74-73で勝利
0.4秒。
それだけの時間で、デレック・フィッシャーはリーグ史上有数の記憶に残るショットを沈めた。レイカーズはスパーズとのシリーズを3勝2敗とし、第6戦も制した。
NBAファイナルでは、デトロイト・ピストンズに敗れている。
ロバート・オーリー(2002年ウェスタン・カンファレンス・ファイナル第4戦)
レイカーズがサクラメント・キングスに100-99で勝利
ロバート・オーリーが「Big Shot Bob」というニックネームを勝ち取ったのは確かだ。
2連覇中だった王者レイカーズは、残り12秒で2点ビハインド。第1シードのキングス相手に、シリーズ1勝3敗とされる危機にあった。ブライアント、シャキール・オニールのショット外れ、ルーズボールがオーリーの元へ。冷静に、クールに、オーリーは3Pを沈めて勝利に導いた。
第7戦でカンファレンス・ファイナルを制したレイカーズは、3シーズン連続の優勝を果たしている。
原文:Adding Anthony Davis' shot to the iconic list of Los Angeles Lakers postseason buzzer-beaters by Gilbert McGregor/NBA Canada(抄訳)