7月10日(日本時間11日)、NBAコミッショナーのアダム・シルバーがラスベガスで記者会見を行ない、今後リーグが予定している変化などについて話した。そのなかにはドラフトの年齢制限やリーグの戦力均衡など、最近注目されている話題も含まれていた。『AP通信』が詳しく報じている。
シルバーはドラフトに表明するためには高校を出てから1年経過している必要があるという現行ルールをなくす準備がリーグにはできていると述べた。
「問題があると言っているわけではない。リーグの現状にはとても満足しているが、より良いシステムが作れるはずだと考えている」とシルバーは話している。
そのより良いシステムの一部は、高校から直接リーグ入りする権利を復活させるもので、2021年のNBAドラフトまでには変更されるのではないかと言われている。具体的な時期についての言及はなかった。これまでシルバーは年齢制限を現在の19歳から20歳に上げるという考え方だったが、ここ数週間でその考えは変わったようで、「変更する準備ができたと個人的に考えている」と話した。
「すぐには変更しない。しかしワン・アンド・ダン選手(大学を1年で辞めてNBA入りする選手)は直接リーグ入りしており、大学コミュニティが『そういった選手はもういらない』というスタンスであることを踏まえ、良し悪しを比較すると局面が変わったと考えている」。
4年連続でNBAファイナルが同カードとなり、このオフシーズンにはゴールデンステイト・ウォリアーズがさらなる補強をしていることで、戦力均衡が度々問題視されているNBAだが、これについてもシルバーは言及した。
ウェスタン・カンファレンスでプレイオフに進出するのは、イースタン・カンファレンスで進出するよりもかなり厳しくなる。シルバーは「私とリーグの労使関係委員会が選手たちと話し合いの場を設け、もっと良い方法があるのではないかと説得する必要がある」と話した。
「それは最終的に労使協定を変更することになる。しかしウォリアーズが圧倒的な強さであることが本質的に悪いことであるとは考えていない。無理やり均衡を生み出したいわけではない。本当に目指したいのは、同等な機会が分け与えられることだ」。
さらにシルバーは現在リーグに女性の審判がひとりしかいないことを「恥ずかしい」現状であると話した。サマーリーグでは19名の女性審判が参加しており、今後Gリーグでも女性スタッフを増やし、NBA入りする女性審判を増やす方針であることを明かした。