【プレイイン・トーナメント展望】 第7シードを巡る両カンファレンスの4チーム

Michael C. Wright, NBA.com

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ネッツとキャブズの勝者がイースト第7シードを勝ち取る

今季のプレイイン・トーナメントのオープニングシリーズに登場するチームは、驚きに満ちている。まずは、イースタン・カンファレンスの両チーム。どちらも開幕時に誰も想定しなかった位置にいる。

昨季わずか22勝だったクリーブランド・キャバリアーズは、ダリアス・ガーランドやキャリス・ルバート、新人エバン・モーブリー、そしてジャレット・アレンといった前途有望な若い主軸の力強いプレイで、白星の数を倍増させた。アレンは3月に指を骨折してから出場していないが、ポストシーズンの途中で復帰するかもしれない。年間最優秀コーチの候補であるJB・ビッカースタッフ・ヘッドコーチは今季、26選手を起用した。球団史上2番目に多い数字だ。

一方、イーストの有力候補のひとつとして開幕を迎えたブルックリン・ネッツだが、様々な問題から最後までプレイイン・トーナメント出場を争うことになった。カイリー・アービングは、ワクチン接種を巡って出場わずか29試合。ケビン・デュラントは1月に左ひざ内側側副靱帯を負傷し、21試合を欠場した。ジェームズ・ハーデンは2月にフィラデルフィア・76ersへトレード。引き換えに獲得したベン・シモンズは、まだネッツでデビューできておらず、プレイイン・トーナメントも欠場する。

ウェスタン・カンファレンスでは、ロサンゼルス・クリッパーズとミネソタ・ティンバーウルブズが対戦。レギュラーシーズンのシリーズはクリッパーズが3勝1敗と制し、うち2試合は20点差以上をつけて快勝している。カワイ・レナード不在で開幕を迎え、ポール・ジョージがひじの負傷で43試合を欠場したクリッパーズは、トレードデッドラインでノーマン・パウエルとロバート・コビントンを加えた。

一方、開幕から16勝20敗というスタートになったウルブズだが、その後は30勝16敗でレギュラーシーズンを終えて自信を深めている。

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クリーブランド・キャバリアーズ対ブルックリン・ネッツ

  • 日本時間4月13日(水)午前8時00分開始予定
  • 開催地:バークレイズ・センター(ニューヨーク州ブルックリン)
  • 中継:NBA Rakuten(ライブ&見逃し配信)
Kyrie Irving Brooklyn Nets Evan Mobley Cleveland Cavaliers
NBA Entertainment

レギュラーシーズンの対戦4回で、ネッツが3勝している。直近が4月8日(同9日)のバークレイズ・センターでの一戦。118-107で勝利したこの試合で、アービング、デュラント、セス・カリー、ブルース・ブラウン、アンドレ・ドラモンドのスターター全員が二桁得点をあげ、合わせて99得点をマークした。

ネッツが4連勝でレギュラーシーズンを終えたのに対し、キャバリアーズは3連敗を喫していたが、10日(同11日)の最終戦でミルウォーキー・バックスを下している。両チームとも44勝38敗でレギュラーシーズンを終えたものの、タイブレーカーを保持していたネッツが7位となった。

キャバリアーズが頻繁にデュラントをダブルチームすることはほぼ確実だ。今季のキャバリアーズとの3試合で、デュラントは平均28.7得点、5.0リバウンド、5.7アシストを記録している。

一方、キャバリアーズは右ひじの負傷で11月の2試合を欠場したモーブリーが、ネッツとの最後の2試合で平均14.5得点、フィールドゴール成功率50%、6.5リバウンド、1.5ブロックをマークした。左足首の負傷で5試合を欠場したモーブリーだが、8日(同9日)の試合で復帰を遂げている。

アレンがいればキャバリアーズの助けとなるが、ビッカースタッフHCは10日(同11日)のバックス戦後に「準備ができれば出る」と話している。アレンが出場できなければ、モーブリーがセンターとして先発出場するとみられる。

ガーランドとアービングのバックコートのマッチアップも重要なポイントとなるはずだ。ガーランドはラジョン・ロンドにアービングの守り方を聞くだろう。ガーランドは今季のネッツとの4試合すべてに出場し、平均25.3得点、FG成功率42.7%、8.0アシストを記録した。一方、アービングは最初の2試合を欠場したが、キャバリアーズ戦では平均22.5得点、FG成功率42%、6.5リバウンド、8.5アシストをマークしている。

ロサンゼルス・クリッパーズ対ミネソタ・ティンバーウルブズ

  • 日本時間4月13日(水)午前10時30分開始予定
  • 開催地:ターゲット・センター(ミネソタ州ミネアポリス)
  • 中継:NBA Rakuten(ライブ&見逃し配信)
Patrick Beverley Minnesota Timberwolves Paul George LA Clippers
NBA Entertainment

ウルブズに大きな力をもたらすのが、ベテランガードのパトリック・ベバリーだ。オフシーズンにウルブズに加入するまで、クリッパーズで4シーズンを過ごしており、古巣のことをよく知っている。

ベバリーのタフネスとリーダーシップは、ウルブズが守備でフィジカルを発揮するのに重要な役割を担うだろう。彼はジョージやレジー・ジャクソンを苦しめるためにベストを尽くすに違いない。チームは彼のポストシーズンでの経験(プレイオフ出場59試合、クリッパーズで31試合)に頼れる。

古巣を相手にベバリーは感情的な起伏を巻き起こそうとするだろうが、クリッパーズはそれにはまってはいけない。プレイオフでの豊富な経験、ジョージやジャクソン、ニコラ・バトゥームやマーカス・モリスSr.らベテラン勢のリーダーシップを考えれば、それはないだろう。レナード不在とはいえ、クリッパーズは昨季、球団史上初のカンファレンス・ファイナル進出を果たしているチームだ。

だが、クリッパーズはカール・アンソニー・タウンズ、ディアンジェロ・ラッセル、アンソニー・エドワーズをスローダウンさせる方法を見つけなければならないことも確かだ。ウルブズのフロントコートには、クリッパーズのそれを上回る身体能力と得点力がある。ただ、モリス、バトゥーム、イビツァ・ズバッツ、アイザイア・ハーテンシュタインも、守備で肝がすわった選手たち。楽しみなマッチアップとなるはずだ。

原文:Play-In Tournament preview: Tuesday's matchups(抄訳)

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