今季“50-40-90”クラブ入りの可能性がある選手たち

Michael C. Wright, NBA.com

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NBAオールスターゲームで初出場を果たしたシカゴ・ブルズのザック・ラビーンは、現在フィールドゴール成功率52.3%、3ポイント成功率43.5%、フリースロー成功率85.7%を記録しており、名シューターの証である“50-40-90クラブ”に入るチャンスがある。

ラビーンは「常に狙うべき数字だと思っている」と語る。

「たくさん打って、たくさん決めているという証拠だからね。今年はとても良く打てている。一番難しいのはフリースローだと思う。数本外すだけで一気に数字が落ちてしまうんだ」。

シーズンを通してFG成功率50%以上、3P成功率40%以上、FT成功率90%以上を記録するには、高いスキルと集中力が必要とされる。この数字は、NBA史上でもわずか8選手(ラリー・バード、スティーブ・ナッシュ、マーク・プライス、レジー・ミラー、ダーク・ノビツキー、ケビン・デュラント、ステフィン・カリー、マルコム・ブログドン)が合計12回しか達成したことがないのだ。2019年にはWNBAのエレナ・デレドン(ワシントン・ミスティックス)が達成した。

短縮された2020-21シーズンで50-40-90クラブに入るための最低ラインは、51試合以上に出場、フィールドゴール264本以上成功、3ポイントショット110本以上成功、フリースロー72本以上成功だ。

それでは今季達成する可能性がありそうな選手(基準値は47-37-87以上)をチェックしてみよう。

クリス・ミドルトン(49.5 / 43.2 / 88.4)

安定した活躍を続けるミドルトンは、オールスター休暇に入る直前の4試合中3試合で20得点以上を記録したものの、フィールドゴール成功率は47.8%だった。過去に2度オールスターに出場しているミドルトンは今季のオールスターにこそ選出されなかったものの、ここまでキャリア最多となる平均5.7アシストに加え20.6得点、6.1リバウンドを記録している。

ニコラ・ヨキッチ(56.7 / 41.8 / 88.1)

今季のMVP候補のひとりであるヨキッチは、平均得点(27.1)、リバウンド(11.0)、アシスト(8.6)、スティール(1.6)、フィールドゴール成功率で自己最多をマークする可能性がある。さらに、彼はここまでナゲッツで全試合に出場している。

クリス・ポール(48.6 / 39.1 / 95.4)

サンズを輝かせ続ける原動力となっているポールは、マジック・ジョンソンを抜き去ってオールスターゲームの通算アシストリーダーとなった。50-40-90を達成しそうではあるものの、ポール自身はそれよりもサンズを11シーズンぶりのプレイオフ進出へと導くことに集中しており、個人的な数字はそこまで気にしていないことだろう。

ポール・ジョージ(49.9 / 45.0 / 88.8)

シーズン後半戦に向けて、ジョージとカワイ・レナードがクリッパーズの最初の38試合でともに記録したネットレーティング(プラス17.5)は注目すべき数字となりそうだ。

ブランドン・イングラム(47.2 / 37.9 / 88.6)

全3カテゴリーで数字が足りていないイングラムだが、ペリカンズはオールスター休暇直前の5試合で4敗を喫しているだけに、イングラムの全3カテゴリーでの試投数は増える可能性がある。同期間中、イングラムは3ポイント16本中6本を成功している。

カイリー・アービング(51.0 / 41.1 / 88.7)

カイリーはオールスター休暇までの11試合でネッツを10勝1敗の成績へと導いている。平均27.2得点とフィールドゴール成功率は自己最多であり、3ポイント成功率は自己最多の41.5%まであとわずかだ。

カワイ・レナード(51.1 / 38.7 / 87.3)

ディフェンシブストッパーでありながら、オフェンスでもクリッパーズの第1オプションとして攻守で活躍を続けているレナードは、今季のユーセッジレート(※使用率:当該選手のシュートやターンオーバーなどで自チームのポゼッションが終わった割合。チームのオフェンスの最後にその選手がどれだけ使われているか示す指標)の25.9%はサンアントニオ・スパーズでの2015-16シーズン以来の低さだ。

ステフィン・カリー(47.8 / 41.1 / 93.4)

2021 MTN DEW 3ポイントコンテストでは見事な優勝を飾ったカリーは、複数回優勝を果たした史上7人目の選手となった。シーズン前半は2015-16のMVPシーズンに次ぐ平均得点の高さを記録している。

トバイアス・ハリス(51.3 / 40.2 / 88.7)

FG%とFT%で自己最多をマークしているハリスは、3P%も2018-19シーズン以来の高さを誇る。ここ2試合をヒザの負傷で欠場したものの、シーズン後半戦に向けてこのオールスター休暇はしっかりと身体をメンテナンスする良い機会となっただろう。

ノーマン・パウエル(48.8 / 43.8 / 89.9)

1月22日(日本時間23日)からラプターズの先発ラインナップに入り込んでから、3PとFTでキャリア最高値を叩き出している。先発になってからは、さらに平均得点(23.1)でもチームをリードしており、もし契約のオプションを破棄すれば大型契約を狙えるだろう。

その他の候補選手

FG率49.3%、3P率38.2%、FT率88.2%を記録しているケビン・デュラントも、キャリア2度目の達成が可能だ。しかし問題は規定以上の出場試合数を記録できるかどうかだ。デュラントはシーズン前半戦で19試合しか出場していない。それに対してネッツの残り試合数は35試合なので、後半戦は3試合しか欠場することができない計算になる。

ジョエル・エンビード、ニコラ・ブーチェビッチ、ゴードン・ヘイワード、ジョン・コリンズ、カイル・ラウリーも達成可能な数字を記録しているが、今回の基準値とした47-37-87以上には入っていない。

カール・アンソニー・タウンズ、ジョー・イングルズ、マイルズ・ブリッジズ、ジェレミー・ラムも良い数字を残しているが、50-40-90クラブに入るには少し足りない状態だ。

原文:50-40-90: Who's in reach of the milestone shooting club? by Michael C. Wright/NBA.com(抄訳)


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