ウォリアーズが逆転勝利を収めたシリーズ第2戦の5つのポイント

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第1戦とは展開が異なったものの、ゴールデンステイト・ウォリアーズはポートランド・トレイルブレイザーズとのウェスタン・カンファレンス・ファイナル第2戦までを終え、シリーズを2勝0敗でリードしている。5月18日(日本時間19日)にブレイザーズの本拠地モーダ・センターで行なわれる第3戦を前に、第2戦を振り返りたい。

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ドレイモンド・グリーンの完璧な試合

第2戦でのドレイモンド・グリーンは、あらゆる部分で影響を与えた。目的を持って試合に臨んだグリーンは、試合開始からチームが放ったフィールドゴール4本中3本を放ち、第1クォーターだけで4ブロックを記録。第4Q残り7分42秒に5回目のファウルを記録したが、積極性を失うことはなかった。14-3のランで締めた第4Q終盤、彼はCJ・マッカラムのレイアップをブロックで止め、アシスト、得点も決めた。

グリーンは、16得点(FG12本中8本成功)、10リバウンド、7アシスト、2019年のポストシーズンでの自己最多となる5ブロックで勝利に貢献。また、プレイオフでのキャリアベストとなる7試合連続10リバウンド超えを果たし、得点(12.8)、リバウンド(9.4)、アシスト(7.7)、ブロック(1.7)でレギュラーシーズンのスタッツ(7.4得点、7.3リバウンド、6.9アシスト、1.1ブロック)を上回っている。

 

ジョーダン・ベルの活躍

ケビン・デュラントがヒューストン・ロケッツとのカンファレンス・セミファイナル第5戦で負傷離脱して以降、ウォリアーズはベンチ陣の活躍が目立っている。ブレイザーズとの第2戦でステップアップしたのは、ジョーダン・ベルだった。

ベルは11得点、3リバウンド、1アシスト、2スティール、1ブロックを記録したのだが、彼がチームにもたらしたのはスタッツだけではなく、エネルギーだった。

17点のビハインド(50-67)から逆転した第3Q終盤、ベルはマッカラムからボールを奪うと、トランジションからステフィン・カリーのパスを受けたクレイ・トンプソンが3ポイントショットを成功させ、ウォリアーズは第1Q以来となるリードを奪った。その約2分後、ベルはデイミアン・リラードからもスティールでボールを奪い、アルフォンゾ・マキニーの3Pに繋げた。

レギュラーシーズン、そしてプレイオフでもカンファレンス・セミファイナルでは安定感に欠けていたが、大事な試合の、大事な場面で違いを生み出した。

 

ディフェンス

ブレイザーズの最後の攻撃を防いだアンドレ・イグダーラのクラッチ・ディフェンス(ブロック)もさることながら、ウォリアーズは、前半だけで65得点を記録したブレイザーズを後半、FG成功率38.5%に抑えた

ブレイザーズの攻撃の中心を担うリラードとマッカラムは、今年のプレイオフで2人合わせて1試合平均52得点以上を記録している。だが、今シリーズではウォリアーズの守備の前に、第2戦までに合計81得点(第1戦では合計36得点、第2戦では合計45得点)に抑えられている。

 

兄弟対決

多くのメディアが、ステフィン・カリーとセス・カリーの兄弟対決について報じている。NBAプレイオフ史上、カンファレンス・ファイナルで兄弟対決が実現したのは、今回が初のケースだ(もしミルウォーキー・バックスのパウ・ガソルが出場していたら、イースタン・カンファレンス・ファイナルでも、トロント・ラプターズに所属する弟マルク・ガソルとの兄弟対決が実現していた)。

ステフとセスは、第2戦で合計53得点(ステフが37得点、セスが16得点)を記録。これは、NBAプレイオフでの兄弟対決で記録された合計得点で、史上2位の数字だ。同1位は、1983年のプレイオフでのニューヨーク・ニックス対ニュージャージー・ネッツで実現したバーナード・キングとアルバート・キングが記録した合計57得点(バーナードが40得点、アルバートが17得点)だった。

セスは、出場した時間帯と出場していないときの得失点差を示す『プラスマイナス』でブレイザーズ最多の+13を記録。彼が第4Qに成功させた3本中2本の3Pは、チームにリードをもたらした。

 

逆転勝利

17点差をひっくり返した第3Qは、“スプラッシュ・ブラザーズ”がチームを引っ張った。カリーの3Pで口火を切ると、トンプソンが同クォーターだけで13得点を記録。前半はペースを上げられなかったものの、第3Qにはブレイザーズが記録した5回のターンオーバーから13得点、ファストブレイクから11得点、セカンドチャンスからも12得点を決めた。

ウォリアーズにとって、大差からの逆転は珍しいことではない。ここ5年のポストシーズンでは、17点以上のビハインドを背負ったケースで、6度も逆転に成功している。そのうちの3度は、ブレイザーズ戦で記録したものだ。

原文:5 Observations from the Dubs' Game 2 Victory Over the Trail Blazers by Warriors.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ