NBA記者の戦力分析:渡邊雄太所属のサンズ|NBA 2023-2024シーズン

YOKO B

Shaun Powell, NBA.com

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渡邊雄太が今シーズンから所属するフェニックス・サンズは、新たにフランク・ボーゲル・ヘッドコーチとブラッドリー・ビールを加え、この夏、優勝を目指した動きがさらに活発化した。

優勝を狙うサンズ2023-2024シーズンの戦力について、『NBA.com』のショーン・パウエル記者が分析する。

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主な新戦力

  • フランク・ボーゲル(コーチ)
  • ブラッドリー・ビール(ガード/トレード)
  • エリック・ゴードン(ガード/フリーエージェント)
  • ユスフ・ヌルキッチ(センター/トレード)
  • ボル・ボル(フォワード/FA)
  • 渡邊雄太(フォワード/FA)

主な退団選手

  • モンティ・ウィリアムス(コーチ)
  • クリス・ポール(ガード)
  • ディアンドレ・エイトン(センター)
  • ランドリー・シャメット(ガード)
  • キャメロン・ペイン(ガード)
  • ジョック・ランデール(センター)

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昨シーズン

サンズは2021年に優勝まであと2勝に迫ったが、2022年につまずいた。そして昨シーズンは、シーズン途中の大規模なトレードにもかかわらず、再びつまずいた。モンティ・ウイリアムズがヘッドコーチでなくなった理由を探しているなら、まずそこから始めるといい。このビジネスは結果がすべてだ。

ウィリアムズのために悲しむ必要もない。彼はこの夏、高い報酬でデトロイト・ピストンズにすぐに雇われた。しかし、2022-23シーズンに大きな期待が寄せられていたサンズは、最終的に優勝したデンバー・ナゲッツに6戦で敗れている。

ケビン・デュラントとデビン・ブッカーは昨シーズン、限られた時間の中で素晴らしいケミストリーを見せ、お互いがうまくプレイする方法を理解していた。しかし、それ以外ではサンズは平均的だった。クリス・ポールは時に輝きを放ったが明らかな衰えが見え、ディアンドレ・エイトンは相変わらず一貫性がなかった(そしてウィリアムズとは意見が合わないままだった)。

また、サンズが迎えた新しいオーナーのマット・イシュビアは、サンズを優勝争いに食い込ませるためにできることは何でもすると誓った。サラリーキャップのことを考えるとそれはハードルの高い注文のように思えたが、それでもサンズは大きな計画と志を持ってオフシーズンに臨んだ。

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夏の総括

この夏、サンズが成し遂げたことは非常に見事だった。スーパーチームの結成を阻もうとするあらゆる圧力と思惑にもかかわらず、サンズはブッカーとデュラントに加わる3人目のスター選手を獲得し、なんとかチームをまとめることに成功したのだ。

そのスター選手がブラッドリー・ビールだ。彼は、ひとりではチームを高みに導くことはできない。ワシントン・ウィザーズでの11シーズンがその証拠だ。しかし、第3のオプションとしてなら可能性はある。NBAで、さらなるオフェンス力を提供する第三の車輪を持つチームを見つけるのは難しい。

30歳のビールは、3シーズン前には平均31.3得点を記録していた。過去2年間は調子を落とし、健康を維持することができなくなったが、危険な選手であることに変わりはなく、オープンにはできない。サンズは突如として、何かを犠牲にせずにはダブルチームに行けない3選手を確保した。デュラントやブッカーが試合を欠場しても、必要であれば30得点できるビールが存在するのだ。

ポールをトレードしたサンズには本来のポイントガードがいない。つまり、ポールが来る前にその役割をプレイしていたブッカーが、ビールと同様にボールを扱うことになる。表面的には問題があるように聞こえるが、ブッカー、デュラント、ビールはみなショットの才能に恵まれており、得点を決めるために誰かにお膳立てをしてもらう必要がない。

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さらに素晴らしいのは、ジェームス・ジョーンズGMがローテーション要員も見つけることに成功したことだ。ゴードンは堅実なベテランスコアラーであり、ジョシュ・オコーギー(平均以上のディフェンダー)と再契約し、渡邊はシュートレンジ(3ポイントショット)をもたらす

理解しがたかったのは、ミルウォーキー・バックスとポートランド・トレイルブレイザーズとの三角トレードでエイトンと引き換えに、才能に劣るヌルキッチを獲得したことだ。少なくとも、エイトンがサンズでどれだけ歓迎されていなかったかを知るまでは。つまりはそういうことだ。

多くはボーゲルのシステム次第だ。彼は、ロサンゼルス・レイカーズとインディアナ・ペイサーズで成功した時は、主にディフェンス重視のコーチだったが、サンズには守備のスペシャリストが揃っていないので、彼が編み出すどんな仕掛けも必要になるだろう。

これは、デュラントとのトレードで、サンズはミケル・ブリッジズ(リーグ屈指のディフェンス力を誇るスウィングマン)と新星ウィングのキャメロン・ジョンソンを手放したのが原因だ。しかし、そんなトレードは1年365日行われている。

ほぼ毎晩130点以上得点できるチームなら、リーグ最高のディフェンシブチームである必要はない。ビールを獲得したことで、サンズはそれを手に入れたのだ。

原文:30 teams in 30 days: New coach, another star in orbit as Suns chase championship
翻訳:YOKO B Twitter:@yoko_okc

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静岡県出身。大学卒業後渡米し、オクラホマ大学大学院修士課程修了。2014年よりオクラホマシティ在住。移住前にNBAのオクラホマシティ・サンダーのファンとなり、ブログで情報発信を始める。現在はフリーランスライターとして主にNBA Japan/The Sporting Newsに寄稿。サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。

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