2018年の顔:NBAの次世代「ユニコーン」ディアンドレ・エイトン(3)

Mike DeCourcy

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2009年にアリゾナ大学のコーチに就任してすぐ、ミラーはウェイトトレーニング施設の改良に投資するようにかけあった。そのアリゾナ大学に入学したとき、エイトンはそのウェイトルームにまったく興奮しなかった。

それまでエイトンはウェイトを持ち上げたことがなかったのだ。筋骨隆々で不動のローポストモンスターになることを恐れていた。だが、彼はスタッフを信じると決断。今では、引き締まって敏捷なビッグマンのまま、185ポンド(約84キロ)のベンチプレスを16回こなすことができる。

 

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5月のドラフトコンバインに参加したとき、エイトンはその力だけでなく、跳躍力でもスカウトたちの目を輝かせるだろう。ミラーは「この両目で見たが、彼はバックボードの頂点に触れたんだ」と明かす。実際のバックボードの頂点ではない。跳躍力を測るための垂直跳び用の物だ。彼は一歩で42インチ(約107センチ)に到達した。

ミラーは「彼は本当に神から才能を与えられた選手だ。フィジカルが強く、爆発力があって、賢い」と述べた。

「彼を1位指名しないなんて想像できないよ」。

バグリーをスカウトした経験から、ミラーは彼もまた「同じように才能に恵まれた選手」と認める。だが彼は、エイトンにはさらなる成長の余地があると信じているのだ。バスケットボール界のエリートクラスのタレントとしての生活がまだ始まったばかりだからである。

エイトンは「自分のことをいくつか学んだよ。常にハードにプレイをすることで、攻守において本当に影響があった」と語った。

「大学に来て、本当にすべてのプレイ、すべてのポゼッションが大事だと分かった。そして、走らなければいけないこともね。疲れてもジョギングじゃダメなんだ。前進し続けなければいけない」。

そのサイズにもかかわらず、エイトンはパワーフォワードとして主にプレイしている。それは、エドワーズに似た選手たちを守ることがほとんどという意味だ。ミラーはそのためにいくつかの修正をしなければならなかった。だが、彼はアリゾナ大学での1年間でエイトンができるだけ成長できるようにしようと努めている。

ミラーは「彼のようなビッグマンがいないと、コーチは『ああいうヤツがいれば、いつもボールを収めてくれるのに』と言うものだ」と述べた。

「でも決して、みんなが考えるようにそう簡単にはいかない。その選手が得点できる位置でボールを持てるようにしなければいけない。ほかの選手たちに自信を与えなければならない」

「プログラムとしてこれまでやってきたことで、自分が本当に信じ、好んでいることを、いくつか変えなければいけない。どうやったら最もうまく彼にボールを持たせられるのか、最も多く持たせられるのか。自分たちの仕事をし、健康を保てる限り、今自分たちがいるところは、これから向かうところより見劣りするかもしれない。それが挑戦だ。私は、それが、ディアンドレが与えてくれる贈り物だと思う。彼はチームを大きく上向かせてくれるんだ」。

原文:Deandre Ayton is the next NBA 'unicorn'(抄訳)

翻訳:Hiroaki Nakamura

Mike DeCourcy

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Mike DeCourcy has been the college basketball columnist at The Sporting News since 1995. Starting with newspapers in Pittsburgh, Memphis and Cincinnati, he has written about the game for 35 years and covered 32 Final Fours. He is a member of the United States Basketball Writers Hall of Fame and is a studio analyst at the Big Ten Network and NCAA Tournament Bracket analyst for Fox Sports. He also writes frequently for TSN about soccer and the NFL. Mike was born in Pittsburgh, raised there during the City of Champions decade and graduated from Point Park University.