各チーム82試合のレギュラーシーズンを終え、4月14日(日本時間15日)からNBAプレイオフ2018が開幕する。イースタン・カンファレンス・ファーストラウンド(1回戦)のクリーブランド・キャバリアーズ対インディアナ・ペイサーズの見どころを紹介しよう。
イースタン・カンファレンス
第4シード: クリーブランド・キャバリアーズ(50勝32敗)
第5シード: インディアナ・ペイサーズ(48勝34敗)
背景
ここ8シーズンもの間、イースタン・カンファレンスのプレイオフはレブロン・ジェームズ一人を中心に回っていた。ジェームズは2011年から毎年、イースタン・カンファレンス王者に君臨しているのだ。
だが、さしもの“キング・ジェームズ”も、今季はこの8年間で最大の試練に直面している。今夏フリーエージェントになることで普段よりも注目を集めつつ、キャブズが今年2月のトレードデッドラインに続けて成立させたトレードで刷新したロスターを牽引しなければならないのだ。
キャブズのロスターに登録された選手の中で、レギュラーシーズンが進むに連れてスタッツを上げたのはジェームズのみだった。ジェームズは、トレードデッドライン後の29試合で平均29.2得点、9.8リバウンド、9.8アシストを記録している。
一方ペイサーズはレギュラーシーズン中の対戦でキャブズに3勝1敗と勝ち越しており、撃破するのも不可能ではないという感覚は養えたかもしれまい。それでも、優勝へのモチベーションが人並み外れて高いジェームズがいる以上、キャブズは終盤戦のように、ポストシーズンでは別のチームであるかのように豹変するはずだ。
キープレイヤー
ペイサーズと今季躍進したビクター・オラディポにとって、昨年12月8日(同9日)に106-102で勝利したキャブズ戦を凌ぐ試合はなかった。オラディポは同試合で3ポイントショット13本中6本成功を含む33得点、8リバウンド、5アシストの活躍を見せ、開幕からの好調がまぐれでないことを証明した。
だが、オールスターブレイク後のオラディポは平均的な選手に成り下がってしまった。オールスター前には平均24.4得点を記録していたのに、その後は20.3得点に減少。同様に、リバウンドも5.3から4.9に、フィールドゴール成功率も48.4%から46.0%に、3P成功率も38.1%から34.2%に落ち込んだ。
もしペイサーズがアップセットを起こす可能性があるとすれば、足の負傷を抱えているオラディポが今季前半戦のような目覚ましいパフォーマンスを見せる必要があるだろう。
注目の数字: 109.9
今季プレイオフに進出した16チーム中、100ポゼッションあたりの平均失点で最悪の数字を記録したのはキャブズで、その数字は109.5点(リーグ29位)だった。その16チームのうち、100ポゼッションあたりの平均失点が30チーム中トップ16から漏れたチームはほかに、ミルウォーキー・バックス(107.1/リーグ17位)とミネソタ・ティンバーウルブズ(108.4/リーグ23位)しかいない。つまり、ペイサーズは特段オフェンスに優れたチームではないものの、キャブズの守備がでたらめなままかどうかを試すことになる。
予想
今季を通じてサプライズを起こしてきたペイサーズが相手でなかったとしても、キャブズがプレイオフで完勝する姿は考えられない。ただ、ペイサーズがジェームズを抑える術を見つけられるとも思えない。
最終的には、ジェームズがシリーズで4勝をあげるのに十分なだけのプレイを決め、キャブズがペイサーズを攻略するだろう。4勝2敗でキャブズが勝ち上がると予想する。
原文:NBA playoffs 2018: Bracket picks, predictions for Eastern Conference first round by Sean Deveney/Sporting News(抄訳)