2018年の顔:76ersを変えたベン・シモンズ(1)

Tim Faklis

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フィラデルフィア・76ersのファンは、ずっとこれを待っていた。

彼らのチームは今、プレイオフ出場を目指している。ジョエル・エンビードは継続的に長時間プレイし、ブレット・ブラウン・ヘッドコーチの短期目標を達成する助けとなるベテランたちもようやく手に入れた。多くの負傷でチームの選手層が懸念されるものの、以前を考えれば笑みが止まらない。

12月28日時点で、76ersはイースタン・カンファレンスの10位だったが、15勝18敗を記録していた。昨季、14勝目を挙げたのは1月下旬。それまで、彼らのシーズンは失敗だった。

それを考えれば、現在の76ersは勝者のチームのようにプレイできている。そして、時を同じくしてベン・シモンズがルーキーイヤーを過ごしているのは偶然ではない。

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必要最低限な統計カテゴリーのすべてにおいて、シモンズはルーキーの中で群を抜いている。得点数は3位で、リバウンド、アシスト、スティールは1位。まさにすべてをこなしているのだ。

1試合平均で25分間以上プレイしている新人の中で、シモンズはアシスト率がトップ。アシスト/ターンオーバー率は2位で、エフェクティブ・フィールドゴール成功率(3ポイントショットを加味したシュート成功率)は5位、トゥルー・シューティング成功率(2ポイントショット、3ポイントショット、フリースローをすべて加味したシュート成功率)は6位、リバウンド率で2位につけている。

NBAの歴史においても、1年目でこれだけのアシストや貢献度、プレーヤー・エフィシェンシー・レーティングを記録したのは、クリス・ポールとオスカー・ロバートソンの2人しかいない

シモンズがプレイしているときの76ersのネットレーティングは+1.6で、彼がコートにいないときのそれは-5.1。これらは、チームのMVPこそエンビードでも、新人ながらこれだけのインパクトを残しているシモンズの力が効果的であることを如実に示している。

シモンズは守備でも大きく進化を遂げている。シーズンが始まるときに多くのスカウトが懸念していたが、以前よりも読みが冴えており、適応できるようになった。すでに11試合で3スティール以上を記録している大きな要因だ。

攻撃面でマーケル・フルツの離脱がチームの今後にどう影響するかは分からないが、シモンズがすぐにポイントガードの仕事をすべて求められるようになることは明らかだ。だが、コートに立っているときにその選手がどれだけのプレイで使われたかを示す使用率は、1試合平均25分間以上プレイしている新人の中で3位であり、同基準において全体の95位となっている。

これは、エンビードの使用率が全体7位であることも関係しているだろう。そしてシモンズは、エンビードの支配力を生かすことを学んでいるところだ。

インパクトという点で、エンビードはシモンズが目指すべき選手だ。シモンズがコートに立っているときのネットレーティングも良いが、エンビードのそれは素晴らしい。シモンズは攻守両面において見事な選手になりつつあるが、エンビードは攻守において「支配的」という言葉が当てはまる。

エンビードの武器の一つは、ひじからのビジョンだ。高さを生かして仲間を見つけるのに優れ、エンビードがダブルチームを引きつけ、シモンズがオープンとなり、簡単に得点できることが多い。


そういうケースは多々ある。


攻撃面で高いIQを誇る2人の選手が互いを補完することを学んだときの良い例だ。エンビードがフリーのシモンズを見つけることができると、シモンズは倍にして“お返し”する。

(2)につづく)

Tim Faklis