新シーズンでサプライズとなり、ブレイクするチームはどこだろうか? ここで予想できるなら、実際にはサプライズではないだろう。それは求められている答えではない。
ただ、言っておくべきことはある。今オフシーズンで大きく向上したのは、ブルックリン・ネッツ、ロサンゼルス・レイカーズ、ロサンゼルス・クリッパーズと、うまくやっても驚きにはならないチームたちだ。ユタ・ジャズ、フェニックス・サンズ、ミルウォーキー・バックス、デンバー・ナゲッツ、フィラデルフィア・76ersなど、タイトルを競うほかのトップクラスたちは、すでにブレイクを果たしている。ロッタリーチームがある程度上位に入ったとしても、それもブレイクとは認められないだろう。
そのため、候補は絞られる。そして選んだのは2チームだ。マイアミ・ヒートとシカゴ・ブルズである。
ブルズが「ブレイクした」と言われるには、プレイオフに出場する必要がある。プレイイン・トーナメントに出場して生き残るか、それ以上でなければいけないということだ。
ザック・ラビーン、ニコラ・ブーチェビッチ、パトリック・ウィリアムズのスターターに、ロンゾ・ボールとデマー・デローザンが加わったことは、昨季21位だった攻撃(100ポゼッションあたり110.4得点)を大きく向上させるだろう。
ブルズは数年にわたってポイントガードを探してきた。ボールは攻守両面でその穴を埋める。デローザンやラビーン、ブーチェビッチのこれまでから、守備でボールとウィリアムズの仕事が増えるだろうが、ベンチメンバーも改善し、昨季の31勝41敗から勝ち越すだけの力はある。
2020年のバブルでの経験から、ヒートが「ブレイク」するにはもっと高いレベルが必要だ。目指すのはNBAファイナル進出。カイル・ラウリーの獲得は完璧な補強だった。ヒートの攻撃を統率し、気持ちの面でジミー・バトラーに並び立つ。
バム・アデバヨは昨季のプレイオフ敗退に誰よりも心を痛めていたようだ。それが原動力となるだろう。再契約を結んだダンカン・ロビンソンは安心してシュートを打つことができる。PJ・タッカーやマーキーフ・モリスの加入もポストシーズンに向けて完璧だ。
そして、パット・ライリー社長とエリック・スポールストラ・ヘッドコーチが「今こそ勝つ」というモードに入れば、彼らほど軽んじることができないチームはない。今季のヒートは55勝し、第3シード以内に入り、カンファレンス・ファイナル(おそらくはそれ以上)に進むこともあり得る。
原文:10 key questions: Which team is poised for a surprising, breakout season? by Steve Aschburner/NBA.com(抄訳)