ザイオン・ウィリアムソンに関して「次のレベル」の話をするのは少し恐ろしいところがある。なぜなら彼は、少なくともオフェンス面に関してはすでに高いレベルに達しているからだ。昨季のウィリアムソンは平均27.0得点、7.2リバウンド、3.7アシスト、フィールドゴール成功率61.1%を記録している。
そのショットの多くは制限区域内のものだったかもしれないが、彼のリングへの突進を止められる人が誰もいないなかで、わざわざプルアップでショットを打つ必要なんてないのだ。リーグ史上、平均27得点以上、FG成功率60%以上を記録した選手は彼のほかにいない。そう、あのウィルト・チェンバレンでさえ達成したことのない偉業だ。
ウィリアムソンの数字は、シーズン最後の52試合に絞ると平均28.5得点、4.3アシスト、FG成功率62.3%とさらに上昇する。まだNBA入りしてわずか85試合しか出場していない選手にしては、悪くない数字だ。正式には今季が3シーズン目となるが、出場した試合数だけだとほぼ2年目に等しい。
201cm、129kgのウィリアムソンは、ポジションで区別するのが難しいほどのパフォーマンスを見せている。しかし彼にとって今季は、キャリア3人目のヘッドコーチから指導を受けることとなるのだ。アルビン・ジェントリーとスタン・バンガンディに続いて、ウィリー・グリーンが今季のペリカンズのヘッドコーチだ。若い選手にとって、指導者が何度も変わるのはあまり望ましいことではない。
さらにウィリアムソンにとって、周りで変わっているのはヘッドコーチだけではない。チームメイトも多くが入れ替わっており、昨季ウィリアムソンとともに最も多く出場した4選手のうち、エリック・ブレッドソー、ロンゾ・ボール、スティーブン・アダムズの3選手が移籍している。
ペリカンズは、ウィリアムソンとブランドン・イングラムを軸としたオフェンスを組み立てることが予想される。そしてローポストでは、新しくチームに加入したヨナス・バランチュナスとコンビを組むこととなる。
ザイオンにとって次のレベルに上がるために最も伸ばさなければならないのはディフェンスだろう。これまで以上に、試合を通して集中力を上げ続ける必要がある。そして自身の驚異的なスタッツを勝利へと繋げなければならない。彼が出場した85試合で、ペリカンズは40勝45敗と負け越しており、このペースだとプレイイン・トーナメント出場すら危ぶまれるのが現状だ。
原文:10 key questions: How can Zion Williamson take his game to next level? by Steve Aschburner/NBA.com(抄訳)