これまでのシーズンとの最大の違いは、ジェームズのペリメーターからのシュート成功率の良さだ。最近彼は左側にステップバックしながら打つ3Pショットを愛用している。NBA.comによると、ジェームズは今シーズン打った17本のステップバックスリーのうち10本を決めており、そのうちの4本はクラッチタイムに打たれたものだ。これまでは他に選択肢がないときに打っていた3Pショットを、むしろ今では武器のひとつとして利用しているのだ。
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試合終盤、キャブズは完全にジェームズ頼みになる。彼の使用率は49.0%まで跳ね上がり、彼が終盤決めた得点のうち80.6%はアシストされていない。昨シーズンその数字はそれぞれ32.1%と51.4%にとどまっていた。なぜならアービングも試合終盤に使用率36.2%、無アシスト72.7%という数字を残していたからだ。
結果的に、キャブズのクラッチタイムはジェームズのものとなった。ジェームズのシュートのうち37.0%が3Pショットで、得点のうち51.9%がミッドレンジ以外からの2ポイントショットという数字からわかる通り、彼は3Pショットかゴール周りでの得点を好んでいる。ジェームズがミスマッチ相手に自分のレイアップか3Pショットを作り出せないときは、だいたい他のディフェンダーがヘルプしに来ているときだ。そういったケースでは、単純に周りにいる3人の3Pシューターかバックドアカットをしているウェイドにパスを出すだけだ。それがキャブズのシュート試投のうち45.8%が3Pショット、同じくらいの比率がミッドレンジ以外からの2Pショットである理由だ。
ジェームズが得点していようが、他のチームメイトが得点していようが、キャブズは試合の最も重要な時間帯に、バスケットボールにおいて最も理想的な形で得点を量産している。そして全てはジェームズが相手をカモにするところから始まるのだ。
原文:How LeBron James becomes NBA’s biggest bully when Cavs enter clutch time
翻訳:大西玲央