ジェームスはその多くの得点を、似た形で生み出している。相手の最も弱い、もしくは最も動けないディフェンダーがついている味方をジェームズがスクリーンで呼ぶのだ。このケースでは、39歳のダーク・ノビツキーにつかれているジェイ・クラウダーを呼んでいる。
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そしてその選手がジェームズにスクリーンをかけ、ディフェンスがスウィッチするように仕掛ける。もし成功すれば、ジェームズは3ポイントラインまで下がり、アイソレーションの態勢に入る。今シーズンのジェームズの得点のうち24.3%がそういったプレイから生まれており、1回アイソレーションをするたびに1.14得点生み出しているジェームズは、リーグの上位13.3%に入る。アイソレーションで彼の前に立っていられる選手はおらず、ノビツキーのような選手にとっては絶望的だ。
そして守るのをさらに難しくしているのが、他のキャブズ選手の配置だ。ジェームズとクラッチタイムに最も多く一緒に出ている選手はJR・スミス(50分)、カイル・コーバー(50分)、ケビン・ラブ(43分)、ドウェイン・ウェイド(39分)。その中で3ポイントシューターではないのはウェイドだけだが、それでもウェイドは得点能力が高く、カットがうまいのでペイント外でもディフェンスを引きつけることができる。そのためキャブズは5人全員を外に配置し、ジェームズがドライブするスペースを十分に作ってあげられるのだ。
ジェームズが他のアイソレーションスコアラーと違うところは、あらゆる方法で得点できるというところだ。ノビツキーのような選手はジェームズのドリブルについていけず、オースティン・リバースのような選手はジェームズのポストアップを止めるための身長や力がない。ジェームズは相手がどのチームの誰であろうと、自分の打ちたいシュートを打つことができるのだ。
(後編につづく)