今季のチームとNBAへの影響大!? ステフィン・カリーのケガ

Gabe Fernandez

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ステフィン・カリーは、先週の木曜のウォーリアーズ対スパーズの試合中に右足首を負傷した。足首の故障は今シーズンで4度目のことだ。

シーズン中にスター選手を欠くことで、多くのチームは不調に苦しむことになる。しかし、カリーの最近のケガにより、コーチのスティーブ・カーはメンバー変更や戦略の変更以上のことを行わざるを得なくなっている。チームにとっての実際の影響となるのは昨季、そして今シーズンの今まで磨きをかけてきた無敵のオーラがなくなってしまうということなのだ。

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それほど昔のことではないが、デビッドソン大学から突如として現れたシュートの名手は、以前からケガの多い選手だとみなされていた。カリーは捻挫に苦しんだ2011年と2012年に、足首の手術を受けている。今シーズンも同様の状態だ。

<アンソニー・スレーターのツイート>
今シーズンのステフィン・カリーの右足首の故障
12月4日:ニューオーリンズでの捻挫
1月10日:シュートアラウンドでの個人練習時に足首をひねる
3月2日:アトランタでザザの足に接触し足首をひねる
3月8日:スパーズ戦での捻挫(重症度は不明)

その当時、ウォーリアーズはカリーの故障歴を引き合いに出し、2度目の契約の際に大幅な金額ダウンし、交渉することができた。そしてこれが、ガラスのようにもろい足首に対する保険にもなったのだ。カリーがNBAトップ選手に成長した際、低い金額でのサインされたこの契約は、チームにとってはこれ以上ない割の良い契約となった。さらにゴールデンステートは歴史的ともいえる、現在の素晴らしい選手を獲得する余裕を持つこともできたのだ。

今現在、相対的に見るとウォーリアーズは不安定なポジションにいるように思える。カリーは昨年7月に5年総額2億100万ドルの契約にサインをした。そして、すぐにチームの顔であり、最重要選手になった。このチームの命運は彼の身体の状態にもかかっており、現時点での故障は、西カンファレンスで第1シードを取るべく、首位ロケッツをとらえるには都合が悪い。

はっきりさせておきたいのは、ウォーリアーズがメンバーにカリーを欠いて成績不振に陥る危険な状況だということではない、ということだ。ケビン・デュラント、ドレイモンド・グリーン、そしてクレイ・トンプソンは、未だ好調であり、2度のMVPを獲得するほどではないものの経験を重ねている。度重なるカリーのケガによって得られる良い部分だとも言えるだろう。グリーンは平均トリプルダブルに近づいており、デュラントの1ゲームのブロック数は3に近い。そしてトンプソンも、フロアの両サイドからのシュートでその記録を伸ばし続けている。

カリーの不在は、ウォーリアーズにとって初めてとなるスター選手の離脱ではない。先シーズンは、リーグで2番目のベストプレーヤーであるデュラントを欠いた状態でNBAでの最高記録を打ち立てている。デュラントは足を負傷し、プレーオフの前に治療のため1カ月以上離脱していた。

その間、カリーはチームの中で重要な存在になっていった。デュラントが不在の29試合で、カリーは十分な活躍を見せ、MVP候補選手として名前が上がるほどになった。デュラントは、それほどの大きな活躍を見せてはこなかった。

2014年に獲得した彼のMVPの価値を下げようとしているのではない。選手個人としてのデュラントは大きな活躍を見せており、この世代随一のアスリートとしての才能を持ち合わせている。(コートのどこからでもシュートを決め、さらに防御もできる7フィート近い身長を持つ彼は、1960年代であれば魔法使いとして裁かれたであろう)しかし、彼はただ、ウォーリアーズで最も重要な選手ではないのだ。これは記録からも言えることだ。

<アンディー・ベイリーのツィート>
ステフィン・カリー不在時のケビン・デュラントの記録:得点29.1 、 リバウンド8、 アシスト 5.6、 フィールドゴール49.2%、3ポイント 40.1%、6.1
ケビン・デュラント不在時のステフィン・カリーの記録: 得点40.4、リバウンド6.6、アシスト6.4 、フィールドゴール50%、3ポイント40.7%、ネット・レーティング17.7

<アンディー・ベイリーのツィート>
ゴールデンステートのネット・レーティング
+13.9 ステフィン・カリーとケビン・デュラントが出場時
+17.7 ケビン・デュラント不在でステフィン・カリーのみ出場時
+6.2 ステフィン・カリー不在でケビン・デュラントのみ出場時

この記録には、信憑性の低い非科学的な推論の要素もある。デュラントやレブロン・ジェームズのような選手たちが素晴らしい試合をする場合には、予想を超えるほどの素晴らしいパフォーマンスがあるだろう。身長は7フィート近いデュラントは、試合で少なくとも2ブロックをすると推測できる。もちろん、レブロンも6フィート8インチの身長と250パウンドの体重で、2,3人の選手を交わしてトマホークダンクを決めるだろう。

カリーのプレースタイルはそういった予想は考慮に入れられていない。試合に勝つため、30フィートのシュートを打つべく、そして決められたジャンプを飛ぶための身体を持っているものなどいない。さらに、相手のスター選手が完全に尻込みするやいなや、敵の間をドリブルですり抜け、ボールを打ち上げるために作られた身体を持つ者などいないのだ。ほぼすべてのパフォーマンスはちょっとした魔法のようなものであり、ファン達はカリーがコート上のあらゆるコーナーからシュートを打つのを見てきたとしても、彼はなおもファン達を驚かせ続けているのだ。

ただし、彼が敵である場合はフラストレーションを感じ続けるだろう。カリーの存在によって、ディフェンス陣は彼に対応しなければならなくなる。他のチームは彼を厳しすぎる状況の中でプレーさせることはできない。なぜなら、彼はディフェンスのそばを通り抜けるスピードがあるからだ。彼のプレーを穏やかにすることもできない。どこからでもプルアップジャンプシュートを打つからだ。さらには、二人がかりで彼をブロックすることもできない。彼はチームメートのだれにでもパスを送ることができるのだ。

カリー不在のウォーリアーズは、伝説的かつ無敵のチームではなくなる。王座を勝ち取るために、チームに必要なのは運と才能だと言われている。カリーはゴールデンステートにおける、才能と運を併せ持った選手であり、TVゲームの裏技のような能力を持った究極の存在でもあるのだ。しかしながら、同様の選手はいない。

例えば、今シーズンのロケッツはカリー不在のウォーリアーズと肩を並べている。ジェームズ・ハーデンはMVPレベルの活躍をしており、クリント・カペラはアンドレ・ドラモンドをしのぐ選手となった。そしてクリス・ポールは未だに活躍している。

それでもなお、素晴らしいカリーのキャリアとは比べられない。スター選手が同じ個所の度重なるケガで悩まされてきたという暗く痛ましい歴史がある。カリーの最近のケガでは、特に同じ部分の負傷ということもあり、危険にも同じ境遇に近づいてしまっている。整形外科医は足首の手術は最終手段とすることが多い。カリーは2度の手術から復帰しているが、3度目には何か起こるかは分からない。

ウォーリアーズの全盛期はワーデル・ステフィン・カリーとともに始まり、終わりを告げることになるだろう。チームの栄光の存続は彼の回復にかかっているのだ。

原文:Stephen Curry's season of ankle injuries should be worrisome for Warriors, NBA future
翻訳:Ayako Hayashi

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