レブロンがいなくなったキャバリアーズ、ケビン・ラブの復活に賭ける

Sean Deveney

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この1年、チームのスターであるレブロン・ジェームズが夏にFAで去ることを敏感に気にかけてきたクリーブランド・キャバリアーズの目標は、毎年恒例となっているドラフト時期の混乱が起こってもチームの戦力を急落させないことだった。

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シーズンを通してキャバリアーズのライバルチームが特別に狙いを定めてきたのが、オールスター選手のケビン・ラブだ。興味を示したチーム――いくつかの情報源によると。マイアミ・ヒートとシャーロット・ホーネッツ、ポートランド・トレイルブレイザーズ――の打診に対し、キャブスは「結構です」と丁重に断ってきた。

ラブをトレードするという噂は根強かったものの、キャバリアーズは彼を長期にわたって確保するべく動き、7月24日にラブと4年1.2億ドルでの契約延長に合意した。

ラブをスーパースターの役割に戻すことが、ジェームズの移籍に対するキャバリアーズのバックアップ・プランだった。4年間離れていたから思い出すのは難しいかもしれないが、それはラブがかつて慣れ親しんだ役柄だ。

ラブにとってNBA6年目にあたるミネソタ・ティンバーウルブズでの2013-14シーズンを振り返ると、すべてが良い方向に進んでいた。ケガをして15試合しか出場しなかった前シーズンから復帰したラブは、信頼できるコーチとオーナー、リック・アデルマンとフリップ・ソーンダースとともに働き、カート・ランビスやデビッド・カーン、ケビン・マクヘイルのいた時代以来、長らく定住していた荒地からチームを引き上げた。

チームは勝率5割付近を漂っていたシーズンを40勝42敗で終え、過去10年間で最高の成績を収めた。1試合平均26.1点、12.5リバウンド、3ポイントシュート成功率37.6%に4.4アシストを記録したラブはオールNBAプレーヤーに選ばれ、本物のスターになった。

その夏、ラブにとってすべてが変わった。ゴールデンステート・ウォリアーズのクレイ・トンプソンとのトレードがまとまりかけたものの、スティーブ・カーヘッドコーチとフロント陣の反対によって取引は拒否された。その代わりにキャバリアーズに入ってからの4年間、最初はジェームズとカイリー・アービング、それからはジェームズとともにラブは柔軟にプレーした。

それはチームに様々な成功をもたらし、キャバリアーズでの4年目のシーズンにラブは1試合平均17.1点と10.0リバウンドを記録した。しかし、ポストシーズン、とりわけキャバリアーズが戦った4回のNBAファイナルでは思うような結果を残せなかった。

ジェームズの近くでプレーするようになり、ラブは前よりもペリメーター・シューターらしくなっていった。フリースローを除く全ショット中の3ポイントショットの割合は、ウルブズで23.6%だったのに対してキャバリアーズでは44.0%に上がった。

ジェームズのいなくなった今、彼はペイントエリア内でも力を発揮するチームの主役になるべく、背中についた埃をはらって競り合いの力を呼び起こす必要がある。キャバリアーズでプレーしたシーズンでポストプレーに入る頻度は少なく、彼の全ポゼッション中の割合は2年前の24.6%、去年の23.2%から今年は19.4%に下がっている。

キャバリアーズはラブがウルブズ時代のフォームを取り戻すことを当てにしている。クエスチョンマークの模様がついたパッチワーク的なチーム作りではあるが、来季もプレーオフ争いを続けるにあたってポジティブな答えもひとつある。鍵になる3人のローテーション・プレーヤー(ドラフトでとったコリン・セクストン、センターのアンテ・ジジッチとフォワードのセディ・オスマン)に加えて残留の望まれるロドニー・フッドのサマーリーグでのプレーがチームに自信を与えた。

一方、ラリー・ナンスJrやトリスタン・トンプソン、ジョージ・ヒルとカイル・コーバーといったベテランたちについては、経験豊かな働きで有望な若手選手ともうまく融合し、来季に向けたトレードの有効なカードにもなるとキャバリアーズのフロントは考えている。

とはいえ、短期的に見ても長期的な視野に立っても、ウルブズ時代のケビン・ラブを蘇らせることがキャバリアーズにとっての鍵になる。彼がリーグで一流のタレントだったのはそう古い話ではなく、彼にトップフォームを取り戻させることにチームは全力を傾けている。

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原文:In post-LeBron world, Cavs are betting big on Kevin Love reclaiming star status

翻訳:Kaito Kato

Sean Deveney

Sean Deveney is the national NBA writer for Sporting News and author of four books, including Facing Michael Jordan. He has been with Sporting News since his internship in 1997.