サンダーのエース、R・ウェストブルックを特別にした一夜【中編】

Nubyjas Wilborn

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ある時、とある記者団が選手にインタビューを行うまで待機していた。しかし、その位置取りが問題だった。その記者団はウェストブルックの視界をふさぐ位置に集まっていたのだ。彼は「こいつら何者だ?」と言わんばかりの表情を見せていた。

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その記者団はすぐに場所を移した。すると、ウェストブルックは笑みを浮かべ、ノートへの書き物を再開した。

「彼は他の選手とは試合への臨み方が違うよ」サンダーのフォワード、ポール・ジョージはそう話す。「彼の、決して諦めることのない競争力は画面越しにも伝わるだろう。それがラッセルなんだ。決して諦めない男だよ」。

ジョージは笑顔でインタビューに答えた。

「ああ、今夜の試合に向けた準備も整っている。」ジョージはそう話す。「彼は今夜も活躍してくれると思うよ。しっかり準備しているからね」。

ウェストブルックはこの夜、32得点、12アシスト、12リバウンド、1スティール、1ブロックを記録し、ジョージが正しかったことを証明した。

ジョージは、「あいつは最高だよ」と語った。

試合後、サンダーのビリー・ドノバン監督は、金字塔を成し遂げたウェストブルックについて熱く語り、彼を「NBAでも稀にみる選手」と評した。

「彼は当然のように得点を重ねる。しかし、彼を特別たらしめている点は、シュートを放たずとも試合を動かすことができるという点なんだ」。ドノバン監督はそう話す。「それが彼の偉大性を物語っていると確信している。彼がポイント・ガードというポジションで100回のトリプル・ダブルを達成したことが、これまでのすべての試合で、彼がどれだけの功績を残してきたのかを表していると思う。また、彼がどれだけのハードワークをこなしているのかも物語っている。本当にすごいことを成し遂げたよ。信じられない大記録だ」。

試合中、ホークスは、ウェストブルックとサンダーに対して、しばしば守備的な陣形をとっていた。そかし、そんな彼らの出来る限りの努力も、オールスター7回出場のウェストブルックの狡猾さと、競技への情熱の前にはうまくいかなかった、とだけ言っておこう。

ホークスのマイク・ブーデンホルザー監督は、「彼に複数のディフェンスをつけて、数的有利を見せつけたかった」と語った。「彼には、敵ながらあっぱれと思うこともあるよ。我々は同じ場所で同じ舞台に立っていると考えているからね」。

その計画は予定通り機能していた。第3クォーターにカーメロ・アンソニーのロングシュートが決まりだすまでは。

後編へ続く)

Nubyjas Wilborn

Nubyjas Wilborn covers the NBA for Sporting News and is based in Atlanta.