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ウォリアーズはここ4シーズンで3度、NBAの王座に就いている。将来の殿堂入り候補を4人も擁している。これ以上の補強は必要ないだろうと思われるのだが、それなのに…。
ゴールデンステイト・ウォリアーズが年俸530万ドルの1年契約をデマーカス・カズンズと結んだとの報道は、今オフで最大の衝撃となった。ウォリアーズのロスターはオールスター選手5人と、途方もなく豪華になる。カズンズとステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ケビン・デュラント、ドレイモンド・グリーンが顔を揃えるのだから。
The last team to be able to put five players on the floor who were All-Stars in the previous season? Boston in 1975-76, according to @EliasSports
— Marc Stein (@TheSteinLine) 2018年7月3日
大きな疑問がある。ウォリアーズはどのようにしてカズンズを獲得したのか? カズンズはもっと大きな契約を結べたかもしれないのに、どうしてタックスペイヤー・ミッドレベル例外条項を受け入れてこの程度の年俸で納得したのか?
それにはいくつかの答えがある。カズンズがいかにしてオークランドに行くことになったのか、そのわけを以下に挙げてみよう。
デマーカス・カズンズはそれほどのオファーを得られなかった
キングスがカズンズと長期間の大型契約を結ぶであろうと考えられていたのは、さほど昔の話ではない。しかし昨季アキレス腱を断裂してリハビリ中であることと、短気な性格のため、いいオファーがなかったという。ESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキーは2日の番組「スポーツ・センター」で「サラリーキャップに余裕があるチームでも“カズンズをロッカールームに迎えたくない”と考えていた」とリポートしていた。
そうだろう。ペリカンズも再契約を望まなかったのだ(少なくともカズンズによると、である) 。
Golden State Warriors newcomer DeMarcus Cousins told ESPN's The Undefeated that he had no significant contract offers when free agency arrived, but had already mentally prepared himself for possible disappointment due to his recovery from his Achilles' tendon injury. Cousins...
— Marc J. Spears (@MarcJSpearsESPN) 2018年7月3日
ホークスやブルズ、キングスといった再建途上のチームは、即戦力にならないリハビリ中のスター選手に関心はない。センターを補強ポイントとしていたマーベリックスは早々にデアンドレ・ジョーダンと契約した。レイカーズはレブロン・ジェームズを取って今オフの仕事を終えた。
FA市場の動向は、カズンズの選択肢を狭めた。好条件を提示するチームはなかった。彼はノンタックスペイヤー・ミッドレベル例外条項(860万ドル)を持つチームに狙いを定めたが、年俸が多少低くなっても王者ウォリアーズを選んだのだった。
ウォリアーズはデマーカス・カズンズを理想的なタイミングで使うことができる
ウォジナロウスキーによると、カズンズが戦列に戻れるのは12月から1月になるという。それでも心配には及ばない。カリーやトンプソン、デュラント、グリーンがいて選手層は厚いので、カズンズがいなくても優勝に向かって戦えるだろう。
ブギー(カズンズの愛称)はリハビリに専念できるし、その間新しいチームメートや首脳陣との関係を築くことができる。復帰がいつになっても、彼自身これまで経験したことのないプレーオフであっても、戻って来ればチームの戦力になるだろう。オールスター選手に「復帰はいつでも大丈夫だ。じっくり治してほしい」と言えるほど余裕のあるチームはウォリアーズだけだ。しかも、復帰を目指している時間がとても貴重なのである。
昨季ペリカンズでの48試合で平均25.2点、12.9リバウンドをマークしたカズンズは、コート上での成績もコート外の評判も向上させることができるだろう。ウォリアーズの優勝に貢献して存在感を示せば、来年のオフには相応しいチームと大型契約を結ぶことができるかもしれない。
デマーカス・カズンズはウォリアーズにないものをもたらす
カズンズの持ち味を考えてみよう。彼は強力なリバウンダーで(NBA通算で1試合平均11.0リバウンド)、ポストアップ(ポストエリアでディフェンダーを背にしてポジションを取ること)では相手にとって脅威であり、素晴らしいパサーであり(2017-18シーズンの1試合平均アシストは5.4)、かなりの3ポイントシューターである(2017-18シーズンは成功率35.4%)。
ザザ・パチュリアやジャベール・マギー、ケヴォン・ルーニー、ジョーダン・ベルといったウォリアーズのセンターたちは、それぞれの役割において有益であった。しかし総合力を見るとカズンズほどのインパクトを持った選手はいない。カズンズはウォリアーズに今までになかった武器をもたらすことになる。カズンズがポストアップしてカリーやトンプソン、デュラントがペリメーターに位置していたら、これは強力だ。
もちろん、カズンズはチームに適応しなければならない。30%を超えるユーセージ・パーセンテージ(出場中に当該選手がポゼッションに絡む割合)は必要ない。一方、快く守備に従事しなければいけない。ここぞという時間帯では、センターを抜いてアンドレ・イグダーラを加えた「死のラインナップ」に出番を譲らなければいけない。
しかし、こんなことはウォリアーズを選ぶ前から彼には分かっていたに違いない。カズンズは自分自身に賭けたのであり、ウォリアーズはカズンズから最大限のメリットを引き出して王朝を新たな次元に引き上げようと手を打ったのだ。
原文:Three factors that led to DeMarcus Cousins signing with Warriors
翻訳:Hirokazu Higuchi
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