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ファイナルでのスイープは、NBAにとって何を意味するのだろうか?
ゴールデンステイト・ウォリアーズがクリーブランド・キャバリアーズ相手に第3戦を110-102で勝利し、2年連続で3勝0敗と王手をかけながらも、ステフィン・カリーはスイープという言葉をまだ口にしていない。6月8日(日本時間9日)にここ4年で3度目の優勝を果たすチャンスがあるウォリアーズは、第4戦を前にその考えは持っていないことをカリーは主張した。
「それは考えていないよ」とカリーは話した。
「第4戦が次の試合で、優勝したいという話はしている。もし達成できればお祝いしているときのその単語が出て来ることはあるだろう。どんな形でも4勝するという考え方が重要だ」。
だとしても、キャブズ対ウォリアーズの4年連続の戦いがスイープだった場合にリーグに与えるインパクトを我々が考える分には問題ないだろう。果たして良いことなのか?悪いことなのか?NBAファイナルで平均37.7得点、10.7アシスト、9.0リバウンドを記録しているレブロン・ジェームズを中心とする「スーパーチーム」がまた誕生することにつながるのだろうか?
それこそが今回のキャブズ対ウォリアーズの最大の問題だ。ジェームズが超ド級の活躍をしながらも、相手に傷をつけることすらできていないのだ。ここ2年間そうだ。ジェームズはここ2年のNBAファイナルで平均35.1得点、11.0リバウンド、10.3アシストを記録しているが、ウォリアーズは7勝1敗で、平均13.1点差で勝利している。試合は(なんとなく)競ってはいるが、シリーズはそうでもない。これはデュラントがウォリアーズと契約した弊害であり、NBAにとって問題なのだ。
NBAファイナルでスイープがあったのは2007年にサンアントニオ・スパーズがキャブズをスイープして以来。ジェームズの初ファイナルだ。ウォリアーズはファイナル史上9度目のスイープを達成することができる。
第3戦ではカリーとクレイ・トンプソンがシュートを27本中7本しか決められない中、ケビン・デュラントが43得点と大活躍した。世界屈指のシューターである2人がシュートを決められなくても、ウォリアーズは必要なときにビッグプレーをこなした。ジェームズは「まるで(ニューイングランド)ペイトリオッツと対戦しているかのようだ」と比較した。
「絶対にミスしてはいけない。彼らが自滅することはない。だからもし相手のミスを誘うことができれば、そこを全力で突く必要がある。全てのポゼッションで研ぎ澄まされた集中力が必要なんだ」。
この比較には納得がいく。ペイトリオッツは2002年から2005年にかけて、5年間で3度スーパーボウルを制しており、第52回スーパーボウルでフィラデルフィア・イーグルスに負けるまでは、ここ4年間で3度目の優勝をしかけていた。対戦相手は最高の内容でプレイしなければならず、今年のNBAファイナルではそれすら足りないことがあることを証明している。
ウォリアーズは良くも悪くも不公平なのだ。デュラント、カリー、トンプソン、ドレイモンド・グリーンはNBAを圧倒するコアを作り出した。勝つ側にいる気持ちを聞かれたグリーンは「楽しい」と答えた。
「とても楽しいよ。全員がそれぞれの能力を発揮することができるのが素晴らしい」。
ウォリアーズがリーグにとって良いという言い分ももちろんある。意見が分かれる優勝チームがいるのは良いことだ。ウォリアーズが連覇すれば史上13チーム目となり、ミネアポリス・レイカーズ(1952-54)、ボストン・セルティックス(1956-66)、シカゴ・ブルズ(1991-93、1996-98)、ロサンゼルス・レイカーズ(2000-02)しか達成したことのない3連覇を果たせるかが注目されることになる。もしウォリアーズが来年ファイナルに進出しそのチャンスを手にすれば、視聴率はさらに上がるだろう。
ジェームズはウォリアーズをペイトリオッツと比較したが、ビートルズと比較されることもある。
しかしウォリアーズはそれ以上で、ビートルズ、ローリングストーンズ、クラッシュ、ドアーズがひとつのステージに同時にいるようなものなのだ。これ以上の公演はない。いくらこの世代のスーパーソロアーティストのジェームズを持ってしてもだ。キャブズは2年連続でそれに挑戦しているが、0勝3敗という窮地に立っている。0勝3敗から勝ち上がったチームはNBA史上存在しない。
キャブズのケビン・ラブは「第1戦と第3戦では勝つチャンスがあった」と話した。
「以前もこの窮地に立たされ、勝つことができなかった」。
ヒューストン・ロケッツも同様だ。ロケッツはウェスタン・カンファレンス・ファイナルで3勝2敗とリードしながらも、クリス・ポールが負傷してしまった。ウォリアーズは決して無敵ではないが、もしスイープがあれば、ジェームズがオフシーズン中に移籍することにつながるかもしれない。それがロケッツ、フィラデルフィア・76ers、ロサンゼルス・レイカーズなのかはわからないが、ジェームズは次の「スーパーチーム」を結成する可能性がある。そしてそれこそがウォリアーズというチームに勝つ最良の方法なのかもしれない。
カリーはスイープという言葉を使うことを拒んだ。そしてウォリアーズは2016年のNBAファイナルで3勝1敗から優勝を逃すことを経験している。キャブズは昨年の第4戦では137-116で勝利し、スイープを阻止している。ヨギ・ベラがかつて言ったように「本当に終わるまでは、終わりじゃない」のだ。
2017年にキャブズをスイープすることができなかったことを悔やんでいたグリーンは、第6戦と第7戦の試合前に着る服が決まっているのか聞かれ、あまり先のことを考えていないことを明かした。
グリーンは「でも第5戦の服は決まってるよ。なかなかイケてるんだけどね、着たくはないな」。
これまでのグリーンのファッションセンスを考慮すると、本当にそれがイケているのかは疑問だ。
もしウォリアーズがスイープすれば、その心配もなくなる。
原文:Is Warriors sweep in NBA Finals bad news for rest of league?
翻訳:Reo Onishi
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