【開幕展望】西地区サウスウェスト・ディビジョン|NBA 2022-23シーズン

Scott Rafferty

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NBAの2022-23シーズン開幕が迫っており、各ディビジョンを詳しく見ているところだが、今回はウェスタン・カンファレンスのサウスウェスト・ディビジョンを見ていこう。

今季のこのディビジョンは非常に競争が激しく、NBAでも屈指の選手たちがいる。ルカ・ドンチッチとジャ・モラントは、昨季のオールNBAチームに選出された。ザイオン・ウィリアムソンもその前シーズンで大きく話題となった選手だ。

ドンチッチとモラントは、ダラス・マーベリックスとメンフィス・グリズリーズをどこまでけん引できるだろうか。ウィリアムソンはニューオーリンズ・ペリカンズをカンファレンスの有力な勢力とすることができるのか。ヒューストン・ロケッツやサンアントニオ・スパーズには何を期待できるだろうか。

Ja Morant Memphis Grizzlies
NBA Entertainment

ベストチーム:メンフィス・グリズリーズ

今季もこのディビジョンからは3チームがプレイオフに進出するかもしれない。

何か大きな間違いがない限り、グリズリーズとマーベリックスがプレイオフを逃すことはないだろう。昨季のグリズリーズはカンファレンスで2位の成績だった。マーベリックスはカンファレンス・ファイナルに勝ち進んでいる。グリズリーズがディアンソニー・メルトンとカイル・アンダーソン、マーベリックスがジェイレン・ブランソンと、両チームとも夏に重要な戦力を失ったが、それでも両チームは再びプレイオフを競うはずだ。

シーズン開幕にあたり、グリズリーズはわずかにマーベリックスをリードしていると思われる。だが、ブランソン退団の穴を埋めることができれば、マーベリックスもグリズリーズに並ぶだろう。

ペリカンズにはグリズリーズやマーベリックスより疑問符がつく。それでも、CJ・マカーラム、ブランドン・イングラム、そしてウィリアムソンという主軸はダイナミックだ。健康であれば、彼らは6位シード以内を競えるかもしれない。

ロケッツにはエキサイティングな若手の主力たちがいる。だが、ポストシーズンを競うにはまだ数年かかるだろう。一方、スパーズはリーグワーストの成績もあり得るかもしれない。

ベストプレイヤー:ルカ・ドンチッチ(マーベリックス)

今のリーグにドンチッチ以上の選手は多くない。

NBAでの4シーズンで、ドンチッチはオールスターとオールNBAファーストチームにそれぞれ3回選出された。試合に出るたびに30得点超のトリプルダブルを達成するような脅威であり、昨季はマーベリックスをカンファレンス・ファイナルに導いたところだ。

すでにあらゆるチームの様々な対応に応じてきただけに、ドンチッチがまださらに成長できると考えると恐ろしい。あのサイズであのスキル、ドンチッチは「歩くチート」だ。

例えば、これらのプレイを見てほしい。

現実のものとは思えない。

ベストルーキー:ジャバリ・スミスJr.(ロケッツ)

2022年のNBAドラフトでは、全体1位の名前が呼ばれるその時まで、スミスが全体1位で指名されると思われていた。

スミスは現代のNBAで理想的なビッグマンだ。大学では1試合平均で3ポイント試投5.5本、成功率42.0%を記録した。リーチの長さと機動性を兼ね備え、5つのポジションすべてを守ることができる。ボールハンドリングに磨きをかけ、もっと楽に自分のショットをつくり出すことができるようになれば、スミスはずっとオールスターに選ばれるような選手になるとの見解を『The Sporting News』のカイル・アービング記者は示していた。

ドラフトの前に、アービング記者はスミスのことをこのように評している。

ラシャード・ルイスからクリス・ボッシュ、ケビン・デュラントまで、スミスは様々な優れたシュータータイプのフォワードと比較されてきた。私はデュラントと比較するのではなく、ボッシュのようなところがあると思っている。ボッシュはフロアを広げ、リムを守れるタイプの原型として進化し、オールスターに11回選出された。

誰であっても、デュラントと比較するのは不公平だ。だが、スミスがルイスとボッシュの間のようなところにたどり着くことができれば、それは「スラムダンク」だ。

19歳のスミスと20歳のジェイレン・グリーンという若手がけん引するロケッツの今後は安泰だろう。

NBA Getty Images

ベスト補強:クリスチャン・ウッド(マーベリックス)

マーベリックスのウッド獲得は好感が持たれる。2019-20シーズンにデトロイト・ピストンズでブレイクして以降、ウッドは平均19.1得点、9.9リバウンド、2.1アシスト、1.0ブロックと活躍してきた。優れた3ポイントシューターであり、ドンチッチの横でうまくフィットするはずだ。そしてドリブルから、ブランソンを失った穴の一部を埋められるだけのことができる。

分からないのは、大きな期待がかかるマーベリックスでウッドが違いをつくる選手になれるかということだ。ドンチッチがいる限り、マーベリックスは競っていこうとするだろう。一方、ウッドがこれまでのキャリアで所属したチームは、いずれも負け越しに終わっている。

マーベリックスでウッドが成功するための鍵は守備かもしれない。ジェイソン・キッド・ヘッドコーチの就任1年目で、彼らはディフェンシブレーティングが21位から7位に上がった。ウッドには影響力あるディフェンダーとなるだけの力がある。だが、問題は安定性だ。マーベリックスでは守備でもっと多くを求められるだろう。

未知の要素:ウィリアムソンの復帰

ウィリアムソンのポテンシャルは、ルーキーシーズンに出場した数試合でも明白だった。そして2年目で彼はスターであることを証明した。

2年目のウィリアムソンは平均27.0得点、フィールドゴール成功率61.1%を記録した。これまでにこれだけの数字をどれだけの選手が残しているだろうか。答えは2人だ。そして2人とも殿堂入りしている。最初がケビン・マクヘイル、次がチャールズ・バークリーである。

ウィリアムソンは6フィート6インチ(約198センチ)だが、そのスピード、パワー、運動能力に抗える選手はいない。大半のパワーフォワードやセンターにとってはあまりに速く、ペイント外にとどめようとするあらゆるガードにとってあまりに強い。本当に彼は我々がこれまで見たことがないような選手だ。

不運なことに、2021-22シーズンは足のケガで全休することになった。大きなケガがこれで最後になることを願おう。ペリカンズはウィリアムソンを中心に特別な何かを築いているところだからだ。

各チームにまつわる疑問

グリズリーズ

モラントは健康を保てるか。昨季はレギュラーシーズンで出場57試合にとどまり、ゴールデンステイト・ウォリアーズとのカンファレンス・セミファイナルの半分を欠場した。

ジャレン・ジャクソンJr.はどれほどの離脱になるのか。足の手術を受けた彼は開幕から欠場する。

デズモンド・ベインはさらに飛躍できるか。昨季は平均得点をルーキーシーズンから倍増させた。3Pは通算成功率43.5%だ。

マーベリックス

ブランソン退団の穴はどれほどの大きさか。マーベリックスが彼を失った影響を感じることは疑いない。問題は、それがどれくらいになるのかだ。

スペンサー・ディンウィディーはより大きな役割を担う用意ができているか。ブランソン退団は、ドンチッチと並ぶディンウィディーにとってより大きな機会となる。

どのバージョンのティム・ハーダウェイJr.となるか。2020-21シーズンの彼に戻るのであれば、マーベリックスにとっては大きな後押しとなるだろう。

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Getty Images

ペリカンズ

ウィリアムソンは健康を保てるか。スーパースターになるのを唯一阻むとすれば、それは負傷だ。

イングラムは活躍できるか。NBAプレイオフ2022でのパフォーマンスが、今後の前兆だったとすれば、注目だ。

守備もこなせるか。ペリカンズの攻撃にはエリート級の力がある。だが、真に最高級のチームと競っていくためには、守備でもそうでなければいけない。

ロケッツ

グリーンは本物だろうか。2021年のドラフトで全体2位指名された彼は、ルーキーシーズンを力強く終えている。

スミスは貢献する準備ができているか。サマーリーグでは何度か荒れたが、守備は評判どおりだった。プレシーズンのデビュー戦では活躍している。

アルペレン・シェングンはロケッツの未来のセンターとなるのか。ルーキーシーズンは先発出場した13試合で平均12.1得点、8.2リバウンド、3.6アシストと良い印象を残している。

スパーズ

グレッグ・ポポビッチHCはどれくらいスパーズを指揮していくのか。昨季は引退の噂もあった。だが、今の若いグループを気に入っているとの報道もある。

ジェレミー・ソーハンに何を期待できるか。スパーズは2022年のNBAドラフトでソーハンを全体9位で指名した。The Sporting Newsのアービング記者は、ドラフトでのスパーズをA+と評価している。

ケルドン・ジョンソンはどれくらい成長できるか。2021-22シーズンの彼は平均17.0得点とブレイクしている。

原文:2022 Southwest Division Preview: Luka Doncic, Zion Williamson and Ja Morant usher in next generation as youth enters MVP race(抄訳)

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Scott Rafferty

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Scott Rafferty is an experienced NBA journalist who first started writing for The Sporting News in 2017. There are few things he appreciates more than a Nikola Jokic no-look pass, Klay Thompson heat check or Giannis Antetokounmpo eurostep. He's a member of the NBA Global team.