【田口有史のBehind The Shot】八村塁&渡邊雄太:NBA日本人対決という夢のような光景

田口有史 Yukihito Taguchi

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スポーツフォトグラファーの田口有史氏が、自ら撮影した幾百、幾千ものNBA写真の中から記憶に残る一枚を厳選。レンズを通して感じ取ったそのシーンの背景にあるもの(=Behind the Shot)とは――?


通算4度目のNBA日本人対決

渡邊雄太と八村塁。通算4度目の二人の在籍チームの対戦を撮影に行った。二人にとっては4度目だが、様々なスケジュールやコロナウイルスの影響もあって、自分が撮影するのは初。そして、4度目にして、双方それなりの出場時間が見込まれ、直接のマッチアップへの期待も高かったので、果たしてどんな写真を撮ることができるか楽しみにしていた。

お互いベンチスタートではあったが、第1クォーター残り4分51秒、最初に八村がコートに入る。そして残り2分11秒に渡邊がコートイン。二人の日本人が同時にNBAのコートに立ち、笑顔で言葉を交わす姿を遠くからレンズ越しに眺めてグッとくる間も無く、直接のマッチアップはすぐにやってきた。

渡邊がコートに入った直後のプレイでケビン・デュラントがジャンプショットをミス。ウィザーズのウィル・バートンがリバウンドを取って八村へパス。速攻からペイントエリアへドライブする八村と、それを追いかける渡邊。あれこれ考える間もないなか、素晴らしい瞬間を捉えることができた。

日本人同士がNBAのコート上でマッチアップすることはもちろん、それ以上に日本人がNBAのコートでプレイすることですら本気で想像できなかった頃からすると、まるで夢のような光景だった。さらに手前には横須賀生まれのキャム・トーマス。日本生まれの選手3人が同時にNBAのコートにいる。そんな光景を写真に残すことができて光栄に思う。

  • 撮影者:田口有史 Yukihito Taguchi
  • 撮影日:2022年11月4日(日本時間5日)
  • 撮影場所:キャピタル・ワン・アリーナ(米ワシントンD.C.)
  • 撮影機材:キヤノンEOS R3 EF400mm F2.8

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