東京パラリンピック 車いすバスケ男子、日本が豪州を破って史上初の準決勝進出

及川卓磨 Takuma Oikawa

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東京パラリンピックの車いすバスケットボール男子は、9月1日に有明アリーナ(東京都江東区)で準々決勝が行われ、日本代表がオーストラリア代表に61-55で勝利を収め、準決勝進出を決めた。日本の準決勝進出は史上初となる。

鳥海連志(#2/競技クラス:2.5)、赤石竜我(#8/競技クラス:2.5)、藤本怜央(#13/競技クラス:4.5)、秋田啓(#25/競技クラス:3.5)、岩井孝義(#26/競技クラス:1.0)が先発した日本は、第1クォーターを14-14と同点で終える。

第2Qを21-16として前半を35-30と5点リードでハーフタイムを迎えた日本は、第3Qも12-9と相手を上回り、8点リードで最終クォーターに突入する。

第4Q、必死の追い上げを図るオーストラリアはトム・オニール・ソーン(#11/競技クラス:3.0)の3ポイントプレイを含む連続5得点などで残り6分40秒までに49-51と2点差に迫る。

だが、ここでタイムアウトを取った日本は、鳥海と藤本をコートに戻すと、藤本の連続6得点で57-51と再びリードを拡大。さらに鳥海が36歳のベテラン、ショーン・ノリス(#7/競技クラス:3.0)のパスをカットし、そのまま単独速攻でレイアップを沈めて残り1分半で59-53とする。

最後は、残り43秒に赤石と交代で出場した香西宏昭(#55/競技クラス:3.5)がその18秒後にミドルレンジからダメ押しとなる2点シュートを決め、勝負を決めた。

日本は香西が試合最多の20得点(3ポイントショット2本中2本成功を含むフィールドゴール15本中9本成功)をあげたほか、藤本が14得点、秋田が10得点を記録。チーム最長の36分40秒プレイした鳥海は、15得点(FG12本中7本成功)、12リバウンド(試合最多)、9アシスト(試合最多)、4スティール(チーム最多)、1ブロックをマークした。

日本は、3日に同会場で行われる準決勝でリオデジャネイロ大会銅メダルのイギリスと対戦する。

準決勝もうひとつのカードは、ドイツを破ったスペインと、トルコを倒したアメリカが対戦する。

決勝及び3位決定戦は5日に行われる。

及川卓磨 Takuma Oikawa

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スポーティングニュース日本版編集長。千葉県生まれ、茨城県育ち。2000年日本大学卒。大学在学時を含めて丸14年間バスケットボール専門誌の編集者として企画立案・取材・執筆・編集・誌面制作・マルチメディア運営等に携わる。2013年秋にNBA日本公式ウェブサイト『NBA Japan』編集長就任。サイトやNBA日本公式ソーシャルメディアの新規開設に携わると同時にメディア運営を主導。2022年4月より現職。主な競技経験はバスケットボール、野球、サッカー。