フェラーリのルクレールがポールトゥウィン、フェルスタッペンは今季2度目のリタイア|F1オーストラリアGP

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

フェラーリのルクレールがポールトゥウィン、フェルスタッペンは今季2度目のリタイア|F1オーストラリアGP image

現地時間4月10日、FIA(国際自動車連盟)F1世界選手権の第3戦オーストラリアGPは、メルボルンのアルバート・パーク・サーキットで行われ、ポールポジションのシャルル・ルクレール(フェラーリ)が圧勝した。レッドブルのマックス・フェルスタッペンはマシントラブルにより開幕戦に続いて2度目のリタイアとなった。

コロナ禍の影響で昨年は開幕当日に中止となるなど、3年ぶりの開催となったオーストラリアGP。長年、開幕戦の地として定着してきた同地だが、今季からバーレーンGPが開幕戦となったこともあり、ようやくお馴染みの風景が帰ってきた。

予選ではフェラーリのルクレールがポールポジションを獲得し、決勝本番でもそのポジションを守りきって圧倒的な走りをみせた。DRSゾーンでのフェルスタッペンとの攻防は、中東2連戦において大きな勝負の分け目となったが、今レースは当初、DRSゾーンを4か所設定していたものの、FP3直前になって安全性を優先し、3か所に減ることになった。この変更はコーナーリングに強みを持つフェラーリマシンにとっては明確な追い風となり、ルクレールはフェルスタッペンに対してDRS発動圏内に入れさせず、完勝ペースをつくった。

同僚のカルロス・サインツはレース序盤でのスピンアウトで離脱となったが、レースを通してルクレールの走りを脅かす存在は浮上せず、ペースが遅れるフェルスタッペンは、まさかのマシントラブルにより、38周で今季2度目のリタイアとなった。

セフティーカーが2度入るレース展開となったが、ルイス・ハミルトン、ジョージ・ラッセルらメルセデス勢もセルジオ・ペレス(レッドブル)との2位争い以上に這い上がれず、ルクレールがポールトゥウィンを決めた。

サウジアラビアGPではマシントラブルでレースを走れなかった角田裕毅(アルファタウリ)は、13番手スタートで一時健闘したものの、初実戦のサーキットでパフォーマンスを発揮できず15位に終わった。

ファステストラップも記録し、会心の走りをみせたルクレールは、開幕以来好調なフェラーリマシンに満足げな様子で「レースをうまくコントロールできた」と笑った。2位に終わったレッドブルのペレスはセーフティカーなどのレース展開に泣かされたことや、ペースが足りなかったことに触れ、高バランスのフェラーリに迫れるマシン性能がもう少し必要だと話した。

ドライバーズランキングでは、ルクレールが71ポイント(以下、pts)で独走状態に。2位はラッセル(37pts)、3位はサインツ(33pts)、4位はペレス(30pts)となった。マシン性能が依然伸びないながらもポイントを刻んでいるハミルトンは5位(28pts)、よもやの無得点となったフェルスタッペンは25ptsで6位に後退した。

ルクレールが絶好調のフェラーリはコンストラクターズランキングでも104ptsととなり、2位のメルセデスに39pts差をつけた。

次戦は、4月24決勝の第4戦エミリア・ロマーニャGPとなり、イタリア・イモラの高難度コースとして知られるアウトロローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリで行われる。同22日からのフリープラクティスから始まる。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。