RIZIN vs Bellatorパワーランキング:大晦日対抗戦出場のファイターたちを格付け!|『RIZIN.40』特集


Daniel Yanofsky

Sporting News Japan Staff

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『RIZIN(ライジン)』と『Bellator(ベラトール)MMA』のどちらが優れたファイターを擁しているのか?

大晦日にさいたまスーパーアリーナで開催される『RIZIN.40』の全面対抗戦を前に、スポーティングニュース米国編集部の格闘技エキスパートが、それぞれのファイターたちを分析。本誌独自のパワーランキングで格付けしていく。

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ボクシングと同じように総合格闘技においても「最高のファイターは誰か」という話題には常に議論がつきまとう。パウンド・フォー・パウンドのランキングを作成するにはかなりの苦悩を覚悟しなくてはならず、異なる団体が絡むとなおさらその作業は困難さを増す。

『RIZIN』と『Bellator MMA』、それぞれから最高のファイターたちが2022年の大晦日に、さいたまスーパーアリーナで激突する。現役チャンピオン、タイトル挑戦者、そして史上最強の呼び名も高いファイターたちが、それぞれの団体の威信をかける。

この「RIZIN vs. Bellator全面対抗戦」に出場するファイターたちはどれだけ優れ、最強は誰なのか。そしてもっと重要なことは、どちらの団体が優位に立つのかが決まる。一過性で終わらぬムーブメントを目指す両団体にとって、どちらが今後のイニシアチブを握るかの戦いにもなるだろう。

スポーティングニュース米国編集部では、RIZINとBellatorの出場選手たちを団体内でのランキングと戦績で分析し、両団体を横断するトップファイター10人を格付けした。以下がRIZIN vs. Bellator対抗戦パワーランキングである。

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1. パトリシオ・ピットブル(Bellator)

  • 戦績:34勝5敗
  • タイトル:Bellatorライト級王者、Bellatorフェザー級王者に(現在も含め)3度戴冠
  • 大晦日の対戦相手及びランク:クレベル・コイケ(PR2位)

パトリシオ・"ピットブル"・フレイレは2004年に母国ブラジルでプロデビューを果たした。2010年からはBellatorを主戦場とし、同団体内で22勝5敗の戦績を残している。フェザー級王者に3度、ライト級王者に1度、それぞれ戴冠した。4月にはA.J.マッキーとの再戦に勝利し、フェザー級王座を取り返している。パトリシオの直近に戦った試合は、10月にアダム・ボリッチから勝利を挙げたものだ。迎え撃つRIZIN軍にとっては、Bellatorのパウンド・フォー・パウンド1位という文字通り最強の刺客だ。

関連記事:パトリシオ・ピットブルとは?戦績・プロフィール|『RIZIN.40』特集

2. クレベル・コイケ(RIZIN)

  • 戦績:31勝5敗1分け
  • タイトル:KSWフェザー級王者、現RIZINフェザー級王者
  • 大晦日の対戦相手及びランク:パトリシオ・ピットブル(PR1位)

2008年にプロデビューを果たしたクレベル・コイケは元KSWフェザー級王者である。様々な団体を渡り歩き、長い下積み生活を強いられたが、RIZINには2020年から参戦し、2021年にはRIZINの顔役・朝倉未来をキャリア初の失神負けに追い込み、その実力を満天下に示した。10月には牛久絢太郎を破り、RIZINフェザー級タイトルを戴冠。RIZIN戦績は6勝0敗だ。31勝中27の1本勝ちを誇るグラウンドマスター。

関連記事:クレベル・コイケとは?戦績・プロフィール|『RIZIN.40』特集

3. AJ・マッキー(Bellator)

  • 戦績:19勝1敗
  • タイトル:Bellatorフェザー級王者
  • 大晦日の対戦相手及びランク:ホベルト・サトシ・ソウザ (PR5位)

総合格闘家のアントニオ・マッキーを父に持つAJ・マッキーは、Bellator生え抜きのスター選手だ。2015年にプロデビューを果たし、Bellatorフェザー級世界グランプリ決勝戦でパトリシオ・ピットブルを破って、フェザー級王座を獲得した。パトリシオとの再戦に敗れたあとはライト級に階級を上げた。10月にはスパイク・カーライルから3-0判定勝ちを収めた。パンチ、キック、グラウンドとすべてにおいて優れたバランスファイターだ。

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4. 堀口恭司(RIZIN/Bellator)

  • 戦績:30勝5敗
  • タイトル:修斗バンタム級王者、Bellatorバンタム級王者、RIZINバンタム級王者に(現在も含め)2回戴冠
  • 大晦日の対戦相手及びランク:扇久保博正(PR6位)

堀口は2010年にプロデビュー。2015年にはUFC世界フライ級王座戦で王者デメトリアス・ジョンソンに挑戦したが、惜しくも敗北した。その後は13連勝を挙げ、2017年にはRIZINバンタム級GPで優勝し、そして2018年にはBellatorのダリオン・コールドウェルを破り、初代RIZINバンタム級王者となった。2019年にはコールドウェルとの再戦に勝利し、Bellatorバンタム級王者にもなった。しかし、このタイトルは故障のために返上せざるを得なかった。それ以来の戦績は2勝3敗である。

2021年にはBellator世界バンタム級タイトルマッチでセルジオ・ペティスに挑戦したが、試合終了間際にバックハンドブローを被弾して敗れた。Bellatorバンタム級ワールドGP準々決勝でパトリック・ミックスに敗れた後、9月のRIZIN復帰戦では金太郎に肩固めで1本勝ちした。大晦日のイベントでは、堀口はBellator側の選手として出場する。

5. ホベルト・サトシ・ソウザ(RIZIN)

  • 戦績:14勝1敗
  • タイトル:現RIZINライト級王者
  • 大晦日の対戦相手及びランク:AJ・マッキー(PR3位)

ソウザは2013年にプロデビューを果たした。2021年にはトフィック・ムサエフを破り、RIZINライト級王者となった。2019年にRIZINに参戦して以来、5連勝中でもある。直近5勝のうち4勝で1本勝ちを収めている。最後の試合は4月にジョニー・ケースに勝利したものだ。亡き父がブラジルで創設した「ボンサイ柔術」の使い手で、世界選手権など数々のタイトルを獲得する実力者。だが、完全なグラップラータイプの同門クレベル・コイケに比べると、ハードパンチャーでもあり、トータルバランスは高い。

関連記事:ホベルト・サトシ・ソウザとは?戦績・プロフィール|『RIZIN.40』特集

6. 扇久保博正(RIZIN)

  • 戦績:25勝6敗2分け
  • タイトル:修斗バンタム級及びフェザー級王者
  • 大晦日の対戦相手及びランク:堀口恭司(PR4位)

扇久保はこれまで堀口に2敗している。3度目の対戦となる大晦日のイベントでは今度こそ雪辱を果たしたいところだ。扇久保はアマチュア修斗フェザー級トーナメントで優勝したあと、2006年にプロへ転向。2011年にはRIZINに参戦し、それ以来7勝2敗の戦績を残している。2022年9月にキム・スーチョルに敗北を喫する前は5連勝中だった。それにはRIZINバンタム級GP優勝も含まれる。判定勝ちが多く、長期戦を得意とする。

7. フアン・アーチュレッタ(Bellator)

  • 戦績: 26勝4敗
  • タイトル:King of the Cageライト級、フェザー級、バンタム級、ジュニアウェルター級王者、Bellatorバンタム級王者
  • 大晦日の対戦相手及びランク:キム・スーチョル(PR8位)

アーチュレッタは2013年にプロデビューを果たした。2016年にはKing of the Cageに参戦し、団体デビュー戦でフェザー級王者に戴冠。以降、同団体のバンタム級、ライト級、そしてジュニアウェルター級のタイトルを獲得し、4階級を制覇した。現在35歳のアーチュレッタは2018年からBellatorに移籍し、現在まで8勝3敗の戦績を残している。2020年にはパトリック・ミックスを破り、バンタム級王座を戴冠した。しかし、次戦ではセルジオ・ペティスに敗れ、王座陥落。直近の試合は10月にエンリケ・バルソラから勝利を挙げたものである。

8. キム・スーチョル(RIZIN)

  • 戦績: 18勝6敗1分け
  • タイトル:ONE世界バンタム級王者、ROAD FCフェザー級王者、ONE世界バンタム級王者
  • 大晦日の対戦相手及びランク:フアン・アーチュレッタ(PR7位)

キムは2010年にプロデビュー。主にROAD FCとONE Championshipで戦い、2015年にはRIZINにも参戦し、マイケ・リニャーレスに勝利した。2022年9月にはRIZINに復帰し、扇久保博正を破った。現在2連勝中であり、ROAD FCフェザー級王者でもある。一度は引退したが、復帰以来、安定した実力を発揮している。

9. 武田光司(RIZIN)

  • 戦績:15勝3敗
  • タイトル:DEEP ライト級王者
  • 大晦日の対戦相手及びランク:ガジ・ラバダノフ(PR10位)

武田は2017年にBRAVEでプロデビューを果たした。主にBRAVEとDEEPで戦い、2019年のRIZINデビュー戦で黒星を喫するも、2020年からRIZINに再登場。ここまで5勝2敗の戦績を残し、現在2連勝中である。DEEP 86で北岡悟を破り、DEEPライト級王座を獲得した。バックボーンのアマレスでは五輪代表を目指していたこともあり、見栄えするスープレックスを武器とする派手な一面も。

10. ガジ・ラバダノフ(Bellator)

  • 戦績:18勝4敗
  • タイトル:Eagle FC ライト級王者
  • 大晦日の対戦相手及びランク:武田光司(PR9位)

ラバダノフは2013年にプロデビュー。Fight Nights GlobalとProfessional Fighters Leagueで戦ったあと、元UFCライト級王者ハビブ・ヌルマゴメドフがオーナーを務めるEagle FCでライト級王者になった。2021年からBellatorに参戦。同団体内3連勝を飾り、現在4連勝中である。直近の試合は7月にボビー・キングを3-0判定で下したものである。まだBellatorでのタイトル歴がなく、ここ数戦は判定決着が多く、決定力に乏しい点がPR順位に影響した。

原文:Power rankings for Bellator MMA vs. RIZIN: Top fighters on rosters competing on New Years Eve card
翻訳:角谷剛
編集:スポーティングニュース日本版編集部
※本記事は、英語記事を翻訳、再編集・追記した日本向け記事となる。


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