ボクシング女王C・シールズがポイエー戦目前のマクレガーに「ボクシングを切り離すべき」と提言

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現地時間7月10日、コナー・マクレガー(アイルランド)とダスティン・ポイエー(アメリカ)の3度目の対戦が『UFC 264』(米国ネバダ州ラスベガス、T-モバイルアリーナ)で行われる。フロイド・メイウェザーとのボクシングマッチ以降、冴えない試合が続くマクレガーについて、女子ボクシング界史上最強を自他ともに認めるクラレッサ・シールズ(アメリカ)が物申した。

マクレガーは、2014年9月に『UFC 178』でポイエーと初対決を行い、初回KOで快勝。翌年UFC世界ライト級王座を獲得したことを機にスター街道を駆け上った。だが、約6年ぶり二度目の対戦となった2021年1月の『UFC 257』では、ポイエーが2回TKOで勝利している。特にこの敗戦は、マクレガーが現在のMMAの技術に対応できていないという評論もあり、3度目の対戦もマクレガーが不利にあるというのが大勢だ。

そのマクレガーについて、オリンピック女子ボクシング2大会連続金メダル・女子世界3階級制覇王者のクラレッサ・シールズが、「ボクシングを彼から取り除く必要がある」と指摘した。

女子ボクシングの現役世界王者のまま、MMA(総合格闘技)の世界王者を目指してPFLに参戦中のシールズは、8月下旬に自身2度目のMMAマッチを控えている。いわば、ボクシングを武器にMMAに挑んでいるシールズから見て、マクレガーのマインドやスタイルが"ボクシングに寄ってしまっている"と感じているようだ。

マクレガーは、2017年8月、フロイド・メイウェザーの50戦目の相手としてプロライセンスを得た上でボクシングに本格挑戦。善戦しながらも10回TKOで敗れた。この試合後、マクレガーはMMAから引退し、完全なボクシング転向を仄めかした。マクレガーは少年時代のボクシングを経てMMAキャリアを始めた経緯もある。

2017年以降、ボクシング挑戦の影響が少なからず見えたマクレガーについて、『Sky Sport』のインタビューに応えたシールズは、「(マクレガー)彼は、彼自身の心をMMAに戻さなければならない。彼は彼の心からボクシングを切り離さないといけないのよ」と話した。

1月のポイエー戦でのマクレガーについても、「ポイエーが前足を蹴り続けた時、(マクレガー)彼はそこで理解しなければいけなかった。私でさえ(何をすべき)知っているわ」と語り、不用意にカーフキックを浴び続けたことが初歩的なミスだと指摘。シールズ自身がMMA挑戦で今まさに味わっているからであろう。「MMAではボクシングのスタンスをとることはできない」ときっぱり言った。

そして、マクレガーがボクシング挑戦前のファイトスタイルやマインドに戻さなければ、MMA業界でのさらなる失墜を招くのではないかと危惧した。

「その点を修正した打撃を繰り出し、レスリングやその他のスキルに立ち戻れば、私は彼がポイエーを倒すことができると思うわ。でも、本当に初心に立ち返り、そのマインドをMMAに戻さない限り(勝つのは)ダスティン・ポイエーだと感じるわ」

マクレガーにとってボクシングが足かせになっている…それがシールズの見解のようだ。女子ボクシング界最強の女とはいえ、MMAデビュー1年目のシールズの言葉がどこまで真実をついているのか定かではないが、マクレガーの戦術が1月のままならリベンジは難しいというのは確かかもしれない。

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